中国の物流ロボット「Geek+」、香港IPOを始動。 倉庫向けAMRで世界シェア1位、トヨタやアスクルも導入
中国の物流ロボット大手「北京極智嘉科技(Geek+、ギークプラス)」が2024年12月16日、香港証券取引所メインボードへの上場を申請した。目論見書によると、新規株式公開(IPO)で調達した資金は、製品の開発と改良、販売・サービス網の拡大、サプライチェーン拡充、データセキュリティ・サイバーセキュリティなどに充てる方針だという。 2015年に設立されたギークプラスは、倉庫や工業生産の現場向けに自律走行搬送ロボット(AMR)を提供してきた。現在は搬送ロボットや仕分けロボット、自動フォークリフトのほか、工場や倉庫の自動化ソリューションを手がけ、電子商取引(EC)や物流、医薬、自動車、電子機器など幅広い業界で活用されている。
調査会社の灼識諮詢(CIC)によると、ギークプラスの倉庫向けAMRソリューションの売上高と顧客数は、2023年時点で5年連続の世界トップとなっている。しかも、23年は中国本土以外の売上高が全体の7割以上を占めた。同社は24年6月末までに、約40カ国・地域の770社に計4万6000台のAMRを納入。日本でもトヨタやアスクルなどの大手企業に導入され、国内最大手の地位を確立している。 ギークプラスの2021~23年と24年1~6月の売上高は、それぞれ7億9000万元(約170億円)、14億5200万元(約300億円)、21億4300万元(約450億円)、7億8200万元。同期間の赤字額はそれぞれ10億5000万元(約220億円)、15億6700万元(約330億円)、11億2700万元(約240億円)、5億5000万元(約120億円)だった。 *1元=約21円で計算しています。 (36Kr Japan編集部)