安藤なつ「柔道の推薦を断り定時制高校へ」16歳で芸人目指すも30歳でコンビ解散…失意の中で現れた赤い男が人生変えた
── カズレーザーさんとは、どのように知り合ったのでしょうか。 安藤さん:カズは事務所の後輩でした。前のコンビ時代に何度か一緒に共演はしていました。向こうはピン芸人として活動していたのですが、私のコンビが解散すると聞きつけて連絡が来たんです。 ── カズレーザーさんは当時、腰までのロン毛だったんですか?(笑) 安藤さん:金髪の髪を腰まで伸ばしていました。すごく赤くて、金色で、筋トレの成果もあってムキムキで(笑)。でも当時は、相手がカズでなくても、コンビをまた組むつもりはなかったんです。30歳になってから、ゼロから始めるのって、めちゃくちゃ労力が必要だから。芸人に必要なモチベーションがなくなっているなかで、またエネルギーを燃やさなければならない。気持ちをその状態に持っていくのって、大変なんですよね。ゼロっていうよりも、マイナスからのスタートでした。
■何度も何度も誘われて「カズレーザーに賭けてみよう」 ──「これまでのキャリアがあるから大丈夫」とは思われなかったのでしょうか。 安藤さん:16歳からお笑いを始めて、30歳までやってきて。それがいったん途絶えてしまった感覚でした。リスタートを切るまでは、本当につらかったです。でもカズに何度も誘われて、「この人に賭けてみよう」って思えたので、徐々にモチベーションは上がっていきました。 ── 介護の現場でもお笑いの世界でも、「安藤さんと一緒に何かをやりたい」って思う人が多かったのでは。
安藤さん:ありがたいですよね。でもある意味、断れない性格なのかも(笑)。 メイプル超合金を組んだのは2012年で、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)は開催されていませんでした。それで、2010年から2015年までは『THE MANZAI』(フジテレビ系)に挑戦していて。ショーレースでの入賞を狙っていたわけではなかったけれど、カズがネタをいっぱい作ってくれてライブに出ていました。いよいよ2015年に『M-1グランプリ』が復活することになって、そこに目標を定めようみたいな感じでした。