ティーマークの色や呼称は変化の時? 高齢層のプライドを刺激する「フロントティー」や「シニアティー」という呼び名
ピンや旗は「見えやすさ」が重要
カップに取り付けられているピンや旗は、遠くからグリーンを狙う時にカップがどの位置にあるかをプレーヤーに示す目印として機能しています。 【写真】恐怖の「超打ち下ろし」ホールがあるゴルフ場5選 また、各ホールの第1打目を打つティーイングエリアにあるティーマークはいくつかの種類が用意されており、それらは色によって区別されています。 ピンや旗、ティーマークは、どのゴルフ場でも大体同じ色が使われていると感じますが、何らかの決まりによって色が選ばれているのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「まず、グリーンの旗に関しては特に『何色でなければならない』といった決まりはありませんが、遠くからでもカップの位置を分かりやすくするには『視認性の良さ』が求められるので、赤や黄色などの蛍光色が使われるのが一般的です」 「私は、ゴルフ場の経営コンサルティングの仕事の一環としてグリーンの旗の選び方や設置の仕方についてもゴルフ場にアドバイスをする機会がありますが、よく『春夏と秋冬で旗の色は変えた方が良い』と話します」 「春夏の場合は、フェアウェイやラフの芝も伸び盛りになるため、緑の中でも位置がはっきり見える黄色を、一方で秋冬の場合は芝の生育が止まって葉が黄色く変色してくるため、グリーンの旗も赤に交換して同化しないようにします」。 「また、ピンの色もルール上では決められていませんが、やはり視認性を考慮して黄色や赤、オレンジなどを採用しているケースが多いです。さらに白黒や白赤、黄黒といった縞模様のピンを使用しているゴルフ場もなかには見られます」 ちなみに、「ゴルフの聖地」として知られる、スコットランドのセントアンドリュース オールドコースの場合、フロントナインは白、バックナインは赤を原則としていますが、18番ホールにおいてはバックナインであるにも関わらず、白い旗が使われています。 これは、コース側から見た際にグリーンの奥に赤レンガの建物が建っており、旗が建物の色と同化して見えなくなる事態が起こらないよう工夫がなされているからです。