Jユース誘い断り…将来は「研究者に」 文武両道で「ノーベル賞に興味」、高1の異色キャリア
愛知県進学校・刈谷高の山田斉輝が歩むサッカーと研究者への道
愛知県内有数の進学校である県立刈谷高校。これまで選手権準優勝2回、インターハイ準優勝1回を誇り、伝統の赤ダスキのユニフォームはオールドサッカーファンなら広く浸透されている名門校だ。 【写真】「かわいすぎる」と話題 天才17歳と顔を寄せ合いラブラブの美人彼女 2018年度のインターハイ以来全国大会出場こそないが、県内では常に優勝争いに食い込み、昨年度の選手権予選では本大会ベスト8に進出した名古屋高に決勝でPK戦の末に惜敗するなど、全国まであと一歩のところまで来ている。 そんな名門校に今年、実力的にも学力的にも期待十分の新星MFが加わった。愛知の強豪クラブであるフェルボールからやってきた山田斉輝は、中学時代に全国大会に何度も出場し、昨年はU-15日本代表にも選出された技巧派ボランチ。チームのディフェンスリーダーである3年生の岡島陽も「コーチングが的確で、しっかりと状況が見えている上で発信している。戦術理解度の高さが凄まじい」と舌を巻くほど、すでに1年生ながらチームの攻守の要として君臨している。 実は彼は中学時代に3つの強豪Jクラブユースから熱烈なオファーが来ていた。しかし、なぜ彼はそれらを断って刈谷にやってきたのか。その答えは明白だった。 「小さい頃からノーベル賞に興味があって、そこから徐々に研究者になりたいという気持ちが芽生えていきました」 もちろんサッカーへの情熱は強い。小学生の頃はプロサッカー選手としての夢もあったが、中学に入って将来設計をした時に研究者への憧れが強くなったという。 「将来はサッカーよりも人を助けるような仕事がしたいという願望のほうが強かったんです。研究者は自分が直接関わっていない人たちも助けることができるじゃないですか。ノーベル賞をとった偉人たちのように人類のためになる研究をして、例え自分が生きている間に成功できるか、実現できるか分からなくても、何か1つでも物事を前進させるような研究ができて、その後に誰かが成功につなげたり、発展につなげたりしてくれたら嬉しいなと思うようになり、どんどんイメージが膨らんでいきました」 中学2年生の段階で将来は研究者になると決めた。ただ、大好きなサッカーをそこで辞めようとは思わなかった。 「研究者になるためには勉強をしっかりとして、最先端の研究を学べるハイレベルな大学に入らないと実現できない。でも、サッカーは大好きだし、純粋にみんなと戦って勝つことが好きなので辞めたくはなかった」