交渉相手の本音をダダ漏れさせる「たった2文字」の魔法の言葉
この直送対応は、先方にとっては重要な(要望の)選択肢ですが、当方にとってはそれほど重要ではない(譲歩の)選択肢と言えます。この譲歩により、他の発注や次回の契約で、有利な条件を引き出すことができたのです。 POINT ・最初のオファーは相手にさせて、相手の反応を見ながら選択肢を提案する。 ・選択肢は要望の項目でもあり、譲歩の項目でもある。 ・有利な条件を引き出すために、臨機応変に要望と譲歩の選択肢を使い分ける。 ● 「仮に」を使って 相手の本音を探ってみる 交渉の場面で「仮に」という言葉はとても役に立ちます。「仮に」を使うことで、相手に新しい前提を提案し、その前提に基づいた意見を聞くことができます。 例えば、「仮にこの条件が満たされるとしたら、どのような対応をしてもらえますか?」と質問することで、相手の本音を引き出すことができるかもしれません。少なくとも、相手から何かしらの意見は聞けるのですから、参考になるはずです。 さらに、交渉の焦点を一気に変えることができます。交渉が行き詰まったときや、相手の反応が鈍いと感じたときに、議論をリフレッシュするのに役立ちます。 例えば、「仮に予算が無制限だったとしたら、どんな提案ができますか?」という質問をすると、現実的ではなくても、相手に新しい視点を持たせることができます。 「仮に」を効果的に使うためには、事前の準備が重要です。 どのタイミングで、どのような形で「仮に」を使うかを計画し、本番では臨機応変に対応することが求められます。相手が予想外の反応を示した場合にも対応できるように、複数のシナリオを準備しておくことが大切です。 例えば、購買担当として、ある製品の価格交渉をしているとします。サプライヤーが価格の据え置きに対して強く抵抗している場合、「仮に値上げが認められたとしたら、提供できる追加サービスは何かありますか?」と質問します。