「お金の断食」試してみない?やってみてわかった、続けられる節約方法
不必要な支出を抑える
こちらについても、最初の10日間は余裕でした。夕食や飲み会の誘いを断り、自分の意志の強さを誇りに思いました。ですがそのあとは、思うようにいきませんでした。 私の好きなバンドのコンサートを無料で観られるチケットを友人が手に入れたので、行くのは当然だと思いました。 ですが、25ドルのタクシー代とコンサート会場での飲み物代(55ドル)で、それまでの倹約で貯めていたお金はほとんど消えてしまいました。 また、本のイベントを開催して販売から売上を得たのですが、直後のお祝いのディナーでその一部を浪費してしまいました。 節約で浮かれていたのもつかの間、自分が失っていくすべてのものを目の当たりにして、すぐに青ざめてしまいました。 それは驚くことではないと、Schwartz & Co.のファイナンシャルプランナーであるNicole L. Hoag氏は言います。 Hoag氏はクライアントにお金の断食を勧めません。 なぜなら「それは持続不可能だからです。ファイナンシャル・ウェルネスは、ほかの大きな習慣の変化とよく似ているのです」と説明します。 Hoag氏はクライアントに対して、すべてを一度に劇的に修正しようとして、その反動に苦しむのではなく「徐々に支出を減らして、最終的に断ち切る」ことを勧めています。
「ゆっくりと着実に」節約することが大切
Hoag氏は「最初は小さな、ほとんど気づかないくらいの変化を加えることをお勧めします」と述べます。 今回、私が生活に加えた変化は、持続可能な良いスタート方法でした。 外食の回数を減らしたり、サブスクや光熱費、保険契約を見直したりすることは、すべてHoag氏の推奨する修正リストに載っています。 さらに重要なのは「今お金を払えなくても、あとで払えるだろう」という考え方に歯止めをかけることだ、と彼女は言います。 クレジットカードへの依存と、すぐに手に入れたいという欲求は大きな問題です。 Hoag氏は以下のように語りました。 状況は人それぞれ異なりますが、経済的苦境に陥る原因は、金銭的な問題そのものよりも重要な場合があります。 「今すぐすべてを解決する」というアプローチではなく、時間をかけて、健全な支出と節約のパターンを築くことの重要性をHoag氏は強調しています。 Hoag氏は「ゆっくりと着実に」節約するアプローチに加えて、定期的な家計診断も勧めています。 「いつでも良いのですが、特に、引っ越しや住宅購入、大きな医療問題、結婚、離婚、出産、大学進学、退職、病気や高齢家族の介護といった、特に大きな人生のイベントがある前には」金融の専門家に相談するよう、Hoag氏はアドバイスしています。 私は、この実験を試してみて良かったと思いますが、また同じような思い切った手段を取るかどうかはわかりません。 お金の断食は、支出を注意深く検討し、ライフスタイルの変化がどのように自分の支出パターンに影響を与えているかをじっくりと見つめ直す機会になりました。 Emily Guy Birken氏が最近の米Fast Companyの記事でこのように指摘しています。 お金の断食をすると、自分が何に価値を置くかが明確になります 私の場合は、食料品の予算は喜んで削る一方で、娯楽や社交の時間はばっさり断ち切れないくらい大切にしていることに気づきました。 お金の断食を行なう理由の1つは「必要なもの」と「あると嬉しいもの」を区別することです。 私は今後、いろいろな出費について、単に自分が節制できると想像するのではなく、ちゃんと計画を立てようと思っています。 3週間に及んだ家計のリセットは、少なくともファイナンシャル・アドバイザーにもっと頻繁に相談することと、家のなかで再発見したセーターやオーディオブックの豊かさを活用することを、私に思い出させてくれました。 Originally published by Fast Company[原文] Copyright © 2024 Mansueto Ventures LLC.
風見隆(ガリレオ)