「子ども部屋」はいらない。後悔しない家づくりをするための考え方
子どもだけの部屋がなくても、スペースのつくり方は自由自在
近年の住宅は、気密性と断熱性が高く、家のどこにいても快適に過ごすことができるといいます。 「たとえば、リビング、ダイニングなどの一角などをつかう人も多くいます。宿題や勉強ができる場所は、家のあちこちにつくれます。しかも、1~2畳分あれば十分です」 内山さんは建築士になってすぐの頃の自邸について振り返ります。 「夫と『子どもは2人ぐらい欲しいね』と言って、子ども部屋になる予定の部屋を2つつくったのですが、結局、子宝には恵まれませんでした。その部屋は最終的に、ただの物置部屋になりました。このように、家族の人数は不確定要素です。3LDK、子ども部屋などの固定概念にとらわれないほうが、自由で便利な間取りをつくれるものです」
将来の家族の変化にも対応できる家づくりを
「私からひとつ提案があります。将来の子ども用のスペースとして、ある程度広い空間をフリースペースとしてつくっておき、必要な時期がきたらパーティションや本棚で区切り、ブースのようにセパレートして使うことです。 ある程度の広さを子ども部屋として使い、必要な時には一時的にコンパクトに区切り、子どもが巣立っていけば、また広いスペースに戻すことができます。もしくは、セカンドリビングとして使ってもいいですね」 このような、将来を見越して臨機応変に変化が可能な部屋づくりをしていけば、長い間満足のいく暮らしができるかもしれませんね。
ESSEonline編集部