豪雪地・新潟で『県産レモン』に挑戦!! 栽培のカギは『米作り』の現場にあった!
あの人…?? 新潟中央青果・常務の岩名久人さん。 2022年に、石黒ブルーベリー園(新潟県新発田市)の石黒正良さんに、栽培を打診しました。 「3年ぐらい前に、国産のレモンが不足してたことがありまして、どうしても国産の需要は多いですので、ぜひ進めていきたいなと思ってました」 3年前、主な産地である広島で寒波が発生し、国産レモンは品薄となりました。 国産を求める取引先の声を聞くなかで岩名さんは、新潟県内でも作れないか検討。 しかしどうしても… 「レモンは、寒さの関係が問題なんです」 レモンの苦手な“寒さ”への対策として、新潟中央青果の岩名久人さんが注目したのが、コメの苗を育てる『育苗ハウス』でした。 新潟県内に多くある育苗ハウスは、田植えの終わった5月以降は、9カ月間ほど“使われない状態”となります。 この空いたハウスで冬を越せれば「レモンを栽培できる!」と、岩名さんは考えたのです。 こうして結成されたのが、コメ農家など30人ほどでつくる『雪国レモン倶楽部』。 【石黒ブルーベリー園 石黒正良さん】 「ハウスの中なので、なるべく作業的にも、木を低く作りたいんです…」 レモン栽培技術のノウハウを石黒正良さんから学ぶほか、苗木の購入も共同で行っています。 7日には、新たに加わった“2期生”への講習と、苗木の受け渡しが行われました。 1期生と2期生とを合わせ、苗はおよそ900本。 植えてから2~3年で収穫できるそうです。 本格的な出荷はまだ先ですが、当面は3000本を目標に、メンバーを増やしていきたいとしています。 真剣に石黒さんの話を聞く人の中で、ひときわ熱心に講習を受ける若手農家がいました。新潟市北区のコメ農家・木龍拓也さん(31歳)です。 2年前に、父親が亡くなったことをきっかけに、実家で就農しました。 「育苗以外の時に“レモン作れるよ”っていうお話で…、そこで興味を持ちまして」 レモンの苗木30本を受け取り、その日のうちに植えました。
「いい品物を作って、製品を作って、皆さんには“おいしい食べ物”を、おいしく食べていただいて…」 雪国・新潟県産レモン栽培への夢は膨らんでいます。 【石黒ブルーベリー園 石黒正良さん】 「やっぱり楽しみながらやるのがいいのかなって思っています」 【新潟中央 青果岩名 常務】 「県内で作れるものは、どんどん新潟県で作って、新潟県の農業を活性化させながら進めていきたい。ぜひ消費者の皆さんに支持していただければ」
新潟放送