コイン電池代替やワイヤレスイヤホンにも エネルギー密度100倍 次世代全固体電池の材料開発 TDK
TDKが、充放電可能なオールセラミック固体電池の次世代品として、従来の約100倍となる1000Wh/Lにエネルギー密度を高めた全固体電池の材料開発に成功した。ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなど各種ウエアラブル機器での適用や既存のコイン電池の代替などを目指す。「量産時期は未定だが25年からサンプル提供を開始する予定」(同社)。17日に発表した。 【関連写真】「CeraCharge」次世代品につなげるエネルギー密度の高い材料を開発 開発した材料は、酸化物固体電解質とリチウム合金負極を採用。量産中の全固体電池「CeraCharge」より、はるかに高いエネルギー密度を備えた新たな全固体電池を実現するための材料開発につなげた。既存製品に比べて熱安定性が高く安全性に優れるため、身体に直接触れるウエアラブル製品での使用を想定する。 また、EUの電池規則に伴い一次電池から二次電池への置き換えが必要とされるコイン型一次電池を代替し、環境負荷低減への貢献を目指す。 同社は今後、新製品となる全固体電池の開発に向け、電池セル、パッケージの構造設計の開発を進め、量産化を推進する考えだ。
電波新聞社 報道本部