「逮捕される可能性があります」総務省職員名乗る“かけ子”から記者に国際電話…直接体験した“ニセ電話詐欺”の手口
口調が一変…しどろもどろに
その人物に、総務省職員を名乗る人物から指示されメモした内容を伝えると、警察官を名乗る人物は、「警察手帳でぼくの顔を見せようと思うのですが、なにかビデオ通話できるアプリなどお持ちですか」ときいてきた。 テレビ電話にしつこく誘導してくる。ここで記者が踏み込んだ。 「これ詐欺じゃないんですか?」ときいた瞬間、優しかった口調が一変する。 「違います。別にしたくなければ被害届と無関係証明書なので(電話を)切っていただいても構いませんが、どちらでも構いませんよ」 警察官を名乗る人物からはいら立ちが伝わってくる。 そこで記者は電話をかけ直すと相手に伝え、警察署の番号を聞くことにした。しかし、その警察官を名乗る人物は、「どこや…ちょっと待ってください資料見て…あった」と“しどろもどろ”に。 高知県警を名乗っているのに、高知県警の電話番号がすぐにわからない。電話番号を教えてもらうまで20秒ほどかかり、通話を終えた。
手口は「必ず返金するので安心を」
今回の電話について警察にきいてみた。佐賀県警察本部安全・安心まちづくり推進室の青柳敏之室長は、「今回かかってきた電話はオレオレ詐欺の可能性が高い」と指摘。 その上で「犯人でないことを証明するために、あなたの口座から、いまからお伝えする口座に振り込んでください。犯人でないことを証明できたら必ず返金しますのでご安心ください、などと言って安心させて振り込みをさせる流れになる」と予想される手口を説明する。 また警察によると、電話詐欺のいわゆる“かけ子”が持っている情報について、「名簿によりけりだが、おそらくこれまで被害にあった人の内容を確認する限りでは、名前、電話番号、住所が把握されている可能性がある」という。 ニセ電話詐欺やSNS型詐欺による被害が相次ぐ中、怪しい電話はすぐに切り、困った際には自分1人で判断せず警察に相談することが大切だ。 (サガテレビ)
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