石川遼 1差2位発進 あと約3188万円差 15年ぶり最長ブランク賞金王なるか
◇男子ゴルフツアー カシオ・ワールドオープン第1日(2024年11月21日 高知県 Kochi黒潮CC=7350ヤード、パー72) 賞金ランク5位につける石川遼(33=CASIO)が7バーディー、ボギーなしの65で回り、7アンダーで首位と1打差の2位と好発進を決めた。今季も今大会を含めて残り2戦。09年以来15年ぶりの賞金王返り咲きとなれば、尾崎将司が持つツアー最長ブランクの11年(77→88年)を更新する。ホスト大会で今季3勝目をつかみ、2度目の戴冠への足掛かりとする。64をマークした河本力(24=大和証券)が8アンダーで単独首位に立った。 太平洋に沈む夕日を浴びながら、石川は最終9番で3・5メートルのバーディーパットを流し込んだ。その表情は満足げ。ボギーなしで7バーディーを重ねてマークした65は、今大会の自己ベストに並ぶ快スコアになった。 「チャンスは割と取れたと思うし、粘りたいところは粘れた。良いスタートが切れて良かったと思う」 インから出て前半は耐えながら2つ伸ばして折り返す。後半に入り加速する。2メートルを沈めきった4番から3連続バーディーを奪った。8番では2・5メートルのパーパットをねじ込んだ。開幕前日まで熟考し、20年ほど前のモデルのオデッセイの2ボール型のパターを投入した。「ヘッドがいい動きをしてくれた」。この日のパット数はわずか26。「足から伝わる情報は“キケン”」と表現する高速グリーン攻略につなげた。 2週前の三井住友VISA太平洋マスターズで今季2勝目を挙げて現在は賞金ランク5位。トップの平田憲聖とは約3188万円の差がある。しかし今大会を含めて残り2試合の優勝賞金はいずれも4000万円の設定で逆転は可能。18歳の史上最年少で輝いた09年に続く賞金王返り咲きに向け、まず今週、結果を残す必要がある。 モチベーションは十二分にある。大会主催のカシオに所属するホストプロでもある33歳。開幕前に「自分の中で意気込むところがある」と言った。今大会は過去13度の出場も2位が2度と優勝に手が届いていない。悲願のタイトルをつかみ取り、ツアー史上最長ブランクとなる15年ぶり賞金王戴冠への足掛かりとする。