「16時間断食のデメリット」無理なく克服する方法、脂肪のほかに「燃やされてしまうもの」を補うのがポイント
(3)それでもおさまりきらなかった分は中性脂肪になって脂肪細胞に蓄えられる。 そして、「16時間断食」を行っているあいだ、 (4)まず、肝臓や血液中のブドウ糖がエネルギー源として使われる。 (5)肝臓や血液中のブドウ糖を使い切ると、体は中性脂肪や筋肉のタンパク質をケトン体に変換してエネルギー源として使うようになる。 (1)と(2)から(4)のサイクルを「ブドウ糖代謝」といい、(3)から(5)のサイクルを「ケトン体代謝」といいます。
■1日3食ではメタボリックスイッチは入らない 「メタボリックスイッチが入る」というのは、ブドウ糖代謝がケトン体代謝に切り替わり、中性脂肪や古くなった細胞内成分が分解されるようになることです。メタボリックスイッチが入ると、代謝、循環、神経、精神などにおいて、体にさまざまな良い変化があらわれます。 メタボリックスイッチが入る条件は、肝臓や血液中のブドウ糖がカラになってブドウ糖代謝ができなくなること。体が飢餓状態になると、メタボリックスイッチが入って、ケトン体代謝に切り替わります。
肝臓や血液中のブドウ糖を使い切るまで、最後にものを食べてから10~12時間ほど要します。つまり、メタボリックスイッチが入る条件は「空腹の時間」なのです。 メタボリックスイッチが入り、ケトン体代謝が行われると、中性脂肪やコレステロールといったメタボリックパラメーターが改善されます。 古くなった細胞内成分が分解されて、抗酸化作用が発揮され、活性酸素が減ります。傷ついた細胞のDNAが修復されて、さまざまな病気を遠ざけてくれるのです。
メタボリックスイッチが入ると、体が喜ぶことばかり。 ・血液では、血糖、インスリン、総コレステロール、炎症マーカー、酸化ストレスマーカーが低下する。 ・心臓では、心拍数が減少し、血圧が低下する。 ・肝臓では、インスリン抵抗性が改善する。 ・脂肪組織では、脂肪が減少する。体重が減る。 ・脳では、副交感神経が優位になり、集中力の増加、認知機能が改善される。 ・全身で炎症反応が減少し、皮膚のアンチエイジングや、アトピー性皮膚炎の改善などにつながる。