スペースXのメガロケット「スターシップ」が、5回目の試験飛行のためにテキサス州ボカチカ近郊のスターベースから打ち上げられた。

スペースXは10月13日、驚くべき技術的偉業を達成した。 スターシップロケットの5回目の試験飛行を実施した。 【全画像をみる】スペースXロケットブースターが帰還に成功…「マスクの野望」実現に向けた大きな一歩 打ち上げ後、「スーパーヘビーブースター」は発射塔に戻ってきた。これは世界初の快挙だ。 スペースX（SpaceX）の「スターシップロケット」は2024年10月13日、5回目の試験飛行で世界初の成功を収め、イーロン・マスク（Elon Musk）が率いる打ち上げシステムが宇宙飛行に革命をもたらすという可能性を示した。 この打ち上げシステムは高さ71メートルのスーパーヘビーブースターの上にスターシップロケットを搭載したもので、全長は121メートルにもなり、自由の女神像よりも高い。 打ち上げ後、軌道に向かうスターシップから切り離されたブースターは、地球に戻り始めた。テキサスにある発射塔に向かって降下すると、巨大な機械式の「箸」のようなアームによって回収された。巨大なブースターが、崩壊することなく地球に帰還することができたのだ。 この画期的な機械アームによる操作は、スペースXにとって初めての試みだった。 ブースターが着陸すると、スペースXのエンジニアたちは「歴史に残る1日だ」と語っていた。 このような工学上の偉業は、これまでの軌道ロケット技術では見られなかったが、スペースXの創業者兼CEOであるイーロン・マスクは何年も前から喧伝してきたことだ。 「正気の沙汰ではないように聞こえることは分かっている」と、マスクは2021年にYouTubeチャンネル「Everyday Astronaut」のインタビューで語っていた。 「これを提案したとき、みんな私が正気を失ったと思ったようだ」 この成功により、スペースXは完全に再利用可能なロケットシステムを構築して宇宙飛行のコストを削減し、最終的には人類を「多惑星種族」にするというマスクの目標に一歩近づいた。 打ち上げから約1時間後、スターシップも計画通り、エンジンを噴射しながらインド洋に着水したが、水に沈む際に炎が発生したようだった。スペースXは最終的に、スターシップも地面に着陸させることを目指している。 今回の試験飛行で、スペースXはスターシップとスーパーヘビーが宇宙に向けて打ち上げられた後、地球に無事帰還できることを証明した。これで、ロケットの打ち上げコストが10分の1に削減される見通しが立ったことになる。