DOWAメタルテックの銅板条上期販売量見通し、車載向け10%減・半導体向け20%増
銅条大手のDOWAメタルテック(本社・東京都千代田区、社長・鬼王孝志氏)の2024年度上半期(4~9月)の銅板条販売量は前年同期比5%減の4100トンほどと見込む。車載向けは前年度比10%減、半導体・情報端末機器向けは同20%増と予想する。 車載向けは24年1~3月期に不正問題で自動車生産量が減少していた間も生産を続けており、約半月分の在庫がある。7~9月期も調整局面が続くと予想しており、上半期は厳しい状況が続く。鬼王社長は「自動車がフル生産に戻るかはメーカー内部の問題解決次第。下半期も生産調整が続くのか注視する」としている。 半導体・情報端末機器向けは23年度上半期以降に復調し、今年度に入って回復傾向が継続している。コネクター関係が好調で、特にサーバー向けは4~6月期で10%強伸びており、7~9月期でさらに伸長すると予想している。半導体関係は在庫調整が一巡したものの、本格回復には至らない。鬼王社長は「在庫が少しずつ積み上がっているので、右肩上がりが続くという見方は難しい。多少調整が入ってくるかもしれない」と慎重な見方を示した。 そのほか、めっきはリードタイムが短く需要変動の影響をそれほど受けないため、23年度比はほぼ横ばいとした。