【新NISA】積立投資で「月3万円・年利3%」を「10年間・20年間・30年間」でシミュレーション。一覧表で結果をみる
新NISAのポイント【つみたて投資枠と成長投資枠】
新NISAの「成長投資枠」「つみたて投資枠」それぞれの特徴を整理していきましょう。 ●新NISA「成長投資枠」 ・年間投資上限額:240万円 ・非課税保有期間:無期限 ・投資対象商品:上場株式・投資信託など ●新NISA「つみたて投資枠」 ・年間投資上限額:120万円 ・非課税保有期間:無期限 ・投資対象商品:投資信託やETF 新NISAでは「非課税保有限度額(総枠)」が1800万円に設定され、そのうち成長投資枠の上限は1200万円となっています。また旧制度ではできなかった「非課税枠の再利用」が可能になり、よりフレキシブルな運用ができるようになりました。 「リスク分散を重視し、当面は積立投資のみで運用するつもり」「株主優待や配当を目的に株式投資に挑戦してみたい」「毎月少額をコツコツと積み立てながら、ボーナス時にはまとまった資金で個別株を購入したい」など、それぞれの運用スタイルに応じて、新NISAを計画的に活用できたら良いですね。
【新NISA】積立投資で「月3万円・年利3%」を「10年間・20年間・30年間」でシミュレーション
新NISAに関心があっても、「資産運用」や「投資」という言葉に対してリスクが高いという印象を持つ方もいるでしょう。預貯金とは異なり運用にはリスクが伴うため、そう感じるのも無理ないことかもしれません。 また、どのように運用益が生まれるのかイメージしづらいという声もよく聞かれます。特に「積立投資」の場合、個別株の売買と違い、利益がどのように形成されるのかが分かりにくい部分がありそうです。 そこで今回は、まずは「月3万円を積み立て、年利3%で30年間運用できた場合」にどのように資産が成長するかをシミュレーションしてみました。 例えば、毎月3万円を銀行などの預貯金で積み立てると、30年後には元本が1080万円になります。安定志向の人の中には、預貯金の安全性に安心感を覚え「これで十分」と感じる人もいるでしょう。 ただし、預貯金にはインフレの影響を受けるリスクがあり、将来的に実質的な価値が目減りする可能性もあります。この点を踏まえると、預貯金以外の資産づくりも検討しておくことが大切と言えそうです。 では、新NISAのつみたて投資枠を活用してつみたて投資を行った場合はどうでしょう。 シミュレーション結果は、以下のとおりです。 ●【シミュレーション結果の一覧表】元本・運用収益:総額 ・開始:0円 ・2年目:72万円・2万1085円:74万1085円 ・4年目:144万円・8万7936円:152万7936円 ・6年目:216万円・20万3382円:236万3382円 ・8年目:288万円・37万422円:325万422円 ・10年目:360万円・59万2243円:419万2243円 ・12年目:432万円・87万2228円:519万2228円 ・14年目:504万円・121万3969円:625万3969円 ・16年目:576万円・162万1280円:738万1280円 ・18年目:648万円・209万8210円:857万8210円 ・20年目:720万円・264万9060円:984万9060円 ・22年目:792万円・327万8393円:1119万8393円 ・24年目:864万円・399万1058円:1263万1058円 ・26年目:936万円・479万2199円:1415万2199円 ・28年目:1008万円・568万7281円:1576万7281円 ・30年目:1080万円・668万2107円:1748万2107円 このシミュレーションでは、30年間で積み立てた元本1080万円が、複利の効果によって総額1748万2107円に成長する結果となりました。ここでは668万2107円の利益が発生しています。 また、10年目は419万2243円(元本360万円・利益59万2243円)、20年目は984万9060円(元本720万円・利益264万9060円)でした。 出所:LIMO編集部作成 通常の証券口座(特定口座・一般口座)では、運用利益に対して約20.315%の税金がかかります。たとえば、30年間で得た利益668万2107円に課税される場合、約135万7470円が税金として差し引かれることになるのです。 しかしNISA口座で運用していれば、この税金が非課税となり、利益を全額受け取ることができます。新NISAの活用は、インフレリスクに対応しながら、効率的に資産を増やすための手段の一つとして有効であると言えそうです。