大学を卒業し、就職のために上京することになった娘。「家具ごと引っ越す」のと「新天地で買い直す」のでは、どちらがお得でしょうか?
そもそも引っ越し自体にかなりのお金がかかりますが、家具を買い直すことも大きな出費です。少しでもコストを下げたい場合、引っ越しで家具を運ぶか買い直すか、悩む人も多いことでしょう。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介 そこで本記事では、引っ越し費用と家具を買い直すときの費用を比較し、引っ越し費用が上昇している背景についても触れながら、どちらがお得になるのかを紹介します。
引っ越し費用と家具を買い直す費用を比較
家具を買い直した方がよいかは、引っ越し時期によっても違いがあります。引っ越し費用と新天地で家具を買い直す費用を比較し、お得な引っ越し方法を考えてみましょう。 ■引っ越しにかかる費用 引っ越し費用には、3つのポイントが大きく影響します。 ● 引っ越し先までの距離 ● 引っ越しで運ぶ量 ● 引っ越し時期は通常期か?繁忙期か? 引っ越しが集中するのは3月と4月です。この時期は、新社会人や受験を終えた新大学生が新生活をスタートさせるために一斉に引っ越すことから繁忙期と呼ばれ、引っ越し費用は割高になります。 ある調査によると、通常期と繁忙期の違いは表1のとおりです。 表1
筆者作成 同じ引っ越し方法でも、荷物の量が多くなると約1.2~1.3倍、通常時と繁忙期では約1.4~2.1倍もコストがかかります。 ■新天地で買い直す場合の費用 一方、新天地で家具などを買い直す場合、予算の目安は6万3000円~7万5000円です。表2では、とある調査をもとに、家具の費用の目安を紹介します。 表2
筆者作成 新天地で新しく家具を買うと、イメージに合った家具を揃えられるばかりか、心機一転になるなど精神面にもよい影響を与えます。引っ越し時期や荷物を減らせば、差額でお気に入りの家具が揃えられる可能性があります。
2024年問題が引っ越し料金に影響
2024年4月に働き方改革関連法により、トラックドライバーは年の時間外労働が960時間までとなりました。ドライバーの労働環境の改善をはかるためとはいえ、慢性的な人手不足に拍車をかけることから、運送・物流業界の「2024年問題」と呼ばれて個人の引っ越しにも影響を及ぼしています。 引越し侍がおこなった2023年11月~2024年1月の調査によると、引っ越し業者57社のうち、表2のような検討を行っていたことが分かりました。 表3