オフ系カスタムのトレンドは未開の荒野を駆け抜ける「オーバーランダー」
【最新ヒット商品&流行モノ頂上決戦】
オーバランダー。本来はオーストラリアや北米の荒野をクルマで旅し、肉食獣の襲撃を避けるためにルーフトップテントで野宿するスタイル。しかし最近では、走破性の高いクルマに荷物を詰め込んでアウトドアで過ごすことの総称になっている。そんなスタイルのカスタムの楽しみ方をビルダーのデモカーから探ろう。 【カスタム部分を詳しく画像で見る】 昨年11月にトヨタのランドクルーザー・ナナマル発売、そして三菱トライトンの国内販売開始…。このところ一時期なりを潜めていた本格的なアウトドア系四駆車が、話題に上がるようになっている。 「SUVブームの流れだと思います」と高橋さん。 確かにキャンプ場やグランピング施設なども増え、趣味としてアウトドアを楽しむ人も多くなった。そんな場所に出かけるには、やはりスタイルも性能も四駆車が合っている。 「そういった車種をさらにカスタムし、“オーバーランダー”スタイルにするのも流行りはじめています。東京オートサロン2024でも、そんなカスタムを施したクルマが多数、出展されていました」 オーバーランダーとは、未開の荒野、アウトバックを駆け抜けて、そのまま車中泊ができるように改造したクルマのこと。武骨で厳つく、どこか男心をくすぐるスタイルだ。 トヨタのハイラックスや三菱トライトンなど、やはり一時期国内では息を潜めていたピックアップトラックをカスタムして、オーバーランダー仕様にしたいという人も多くなってきている。どうカスタムをすればカッコ良く仕上がるのか。ビルダーのデモカーを参考に見ていこう。 【教えてくれた人】 フリーライター/高橋 満さん 求人誌や中古車雑誌の編集部を経て、1999年からフリーの編集者/ライターとして活動。自動車、音楽、アウトドアなどジャンルを問わず執筆。本誌兄弟Web「&GP」にも寄稿。コンテンツ制作会社「ブリッジマン」の代表として、様々な企業のPRも担当
■スマートさと無骨さ を併せ持ったデザインが魅力<ハイラックスベース>
アクセルオート 「GUN125 ハイラックスカスタム BRODY」 【一見するとオーバーランダーっぽくないですが、これにルーフトップテントを付けると結構カッコよく仕上がると思います(高橋さん)】 現行のハイラックスをレトロアメリカン風にカスタム。フロントライトを角目4灯にしているのが特徴的だ。また、一見、ノーマルのままに見えるフェンダーやボンネットなどもFRP成形されたパーツに変更して構成。微妙なライン作りで雰囲気を出している。車高も上げて、いかにもアメリカ大陸の砂漠地帯を一気に走り抜けられるようなスタイルだ。車体色もやはりアメリカ的だが、実はトヨタのシエンタと同じ、グレイッシュブルー。車種が変わるだけでこれだけ印象が違ってくる。