離島の高校生が世界のトヨタグループとタッグ 観光客誘致へナビアプリで独自情報を発信
初めて島を訪れる人向けの「for visitor」コースは、姫ケ浜海水浴場や四国霊場88カ所の本尊が祭られている真福寺、幅約8メートルの楠の大樹で知られる忽那島(くつなじま)八幡宮などを紹介する。
各コースは11月に開催された同校の文化祭で発表された。「地元の高校生だからこそ知っている島の魅力が詰まったコースが出来上がった」とアイシンの担当者は喜ぶ。
島の人口は少子高齢化や過疎化を背景に、20年前と比べて半分以下に減少。観光客誘致による定住促進、交流人口の拡大が課題となっている。
松山市在住で船で島に通学する同校3年の松本洋太朗さん(18)は「コース作りを通して、自然の豊かさや歴史など島の魅力を改めて知ることができた。魅力を発信することで、過疎化が進む島ににぎわいを作っていきたい」と話している。(前川康二)
◇
松山市中島 愛媛県の北西沖合にある忽那諸島に属する島。面積約21平方キロメートル。平安から室町時代にかけて海上勢力の忽那氏が活躍し、「忽那島」とも呼ばれた。主産業は農業でミカンの栽培が盛ん。平成17年に中島町から松山市に合併。人口は合併当時の5550人から減少傾向が続いており、令和6年10月現在は2006人。