日経平均を構成する「キャラ」はみんな同じじゃない、もっと個別でみるクセをつけよう
10倍以上になった銘柄は同時点で13銘柄、5倍以上で57銘柄、日経平均の上昇率には遠く及ばないが、2倍以上では145銘柄に達している。一方、まさかと思われるかもしれないが、上記期間中で2012年末値を上回る場面はあったものの、現時点でなんと2012年末より下落している銘柄も、シャープ(6753)、三菱自動車(7211)、日揮HD(1963)など12銘柄ある。 2013年から2024年までで、10月はまだ途中であるが142カ月の時間が経過している。そこで「縦軸」となる株価ばかりが注目されがちだが、今回は「横軸」の時間に注目して、この間における、日経平均で比較可能な216銘柄の高値をつけた時期をみていきたい。グラフは216銘柄が高値をつけた年の分布をみたものだ。
日経平均は2024年に最高値を更新したため、ほとんどの銘柄も今年になって高値をつけていると思われる方が多いかもしれない。だが、2024年高値銘柄は過半数こそ超えているものの、121銘柄にすぎない。 2024年以外の年で目立つのは、TOTO(5332)やニデック(6594)など2021年組の16銘柄、レゾナックHD(4004)や花王(4452)など2018年組の27銘柄、JFEHD(5411)や日本航空(9201)など2015年組の20銘柄などだ。意外かもしれないが、最も早期に高値をつけた銘柄は三菱地所(8802)。2013年4月につけた高値をいまだに更新できていない。
一方、今年に高値をつけた121銘柄についても、高値月は千差万別である。日経平均が最高値をつけた7月に高値となった銘柄は37あるが、その後の8月から10月11日までに高値をつけた銘柄も30に及んでいる。 ■アベノミクス相場の「前半組」と「後半組」の特徴 株式市場をアベノミクス相場の前半である2013年から18年までと、2019年から2024年までの公判に大雑把に分けて考えるのも有効だ。この2つの時期で考えると、日経平均は前半で92.5%、後半で93%と上昇しており、前半と後半の上昇率は、ほぼ拮抗していることになる。