Tiny Desk Concert、グラミー賞でも話題のエスペランサ “ブラジルの声”ミルトン・ナシメントについて語る
アメリカの公共放送・NPRが2008年からインターネットで展開している音楽コンテンツ「Tiny Desk Concert(タイニーデスクコンサート)」をご存じだろうか。その名のとおり、アーティストたちがNPRオフィスの小さな机でパフォーマンスするというコンセプトで、これまでにテイラー・スウィフト、BTSなどのビッグアーティストが出演。親密感に溢れたパフォーマンスが注目を集め、世界的な人気コンテンツとなった。最近では日本版もスタートしているので、見たことがある人も多いだろう。 【写真】エスペランサさんの別カットはこちら 今年の8月には、ブラジル音楽界の至宝ミルトン・ナシメントと、ジャズミュージシャンのエスペランサが同コンテンツに出演。ジャズとブラジル音楽が有機的に結びつく、圧巻のステージを繰り広げた。ミルトンとエスペランサによるコラボレーションアルバム「ミルトン+エスペランサ」は先日発表された「グラミー賞」のトラディショナル・ジャズ・アルバム賞にノミネートされたことでも話題になっている。11月上旬に来日公演を行ったエスペランサに、本作の制作やミルトンとの交流、彼女自身の音楽観について聞いた。 ■ノーベル賞授賞式でもパフォーマンス 超一流のベース・プレイ、透明感と芳醇さを兼ね備えたボーカル、そして、大きなアフロヘアとキュートな笑顔。音楽の街として知られるオレゴン州ポートランド出身のエスペランサは現在のジャズを代表する女性シンガー/ベーシストだ。 パット・メセニー、スタンリー・クラークなどの大御所ミュージシャンとの共演を経て、2008年にアルバム「Esperanza」でデビュー。この作品が高く評価され、世界的な知名度を得た彼女は、オバマ大統領(当時)の招待でノーベル賞授賞式とノーベル平和賞コンサートでパフォーマンスを行ったことも。また「最優秀新人賞」「最優秀ジャズ・ボーカル・アルバム」など通算5度のグラミー受賞を果たしている。 作品を重ねるたびに自らの音楽表現を広げ続けているエスペランサは、今年、ブラジル音楽界の巨人、ミルトン・ナシメントとのコラボレーションアルバム「ミルトン+エスペランサ」を発表した。