日本で馬券が発売される26日（土）のG1コックスプレート（芝2040メートル、ムーニーバレー）の枠順が決まりました。 　今年の出走馬は9頭。海外からの挑戦はD・レーン騎手とのコンビで臨むプログノーシス（牡6、中内田、父ディープインパクト）、B・シン騎手を配する英国のドックランズ（牡4、H・ユースタス、父マッサート）の2頭。前者は5番枠、後者は1番枠を引きました。地元の7頭のうち5頭がG1勝ち馬で、オセアニア競馬らしく連闘馬が2頭、中1週での出走が4頭います。 　日本馬の挑戦はこれが4頭目。19年にはリスグラシューがD・レーン騎手を鞍上に1番人気で優勝したことはまだ記憶に新しいところ。それとともに左回りで直線が約170メートルと短く、縦長の長方形コースは個性的なコースレイアウトの多いオーストラリアの中でもひときわユニークさを際立たせています。 　ムーニーバレー競馬場はスタンドを移設して直線の距離を延ばす工事を来年のコックスプレート終了後に行う予定になっていて、特異なコースでのG1も来年が見納めになるものとみられています。 　ブックメーカーによる前売り人気ではプログノーシス、G1・4勝のヴィアシスティーナ（牝6、父ファストネットロック）、23／24年シーズンの豪州年度代表馬に輝いたプライドオブジェニ（牝7、父プライドオブドバイ）、それに最優秀2歳牡馬に輝き、恵量の49・5キロで出走できるブロードサイディング（牡3、父トゥーダーンホット）の4頭がほぼ横一戦の混戦模様。 　人気の一角を占めるヴィアシスティーナは火曜朝にムーニーバレー競馬場で行われた調教でJ・マクドナルド騎手を振り落として放馬。カラ馬のまま馬場を2周して、心配されましたが、C・ウォーラー調教師は予定通り出走を明らかにしています。 　大逃げでいつも競馬場を沸かせるプライドオブジェニと、目の覚めるような追い込みで3つのG1を制しているブロードサイディングの2頭による“鉾盾”対決も見物ですが、プライドオブジェニのD・ベイツ騎手には馬主サイドから極端な大逃げを自重するようリクエストが出されていて、展開にも注目が集まっています。【ターフライター・奥野庸介】（ニッカンスポーツ・コム／極ウマコラム「ワールドホースレーシング」）