被災地に負担をかけない“自己完結”が原則…「災害ボランティア」として活動する際に“知っておくべき心得”を紹介
手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。7月6日(土)の放送では、災害ボランティアの活動について、実際に被災地に行く前に知っておきたい心得などを紹介しました。
能登半島地震発生から半年が過ぎました。被災地では、仮設住宅の74%が完成し、被災者の応急的な住まいの確保が進む一方で、甚大な被害を受けた道路やインフラの復旧は道半ばで、国や自治体は能登半島の復旧・復興の対応を急いでいます。 そんななか、私たちが被災地に向けてできることの1つが、災害が起きたときに被災地の支援をおこなう「災害ボランティア」です。災害ボランティアは1995年の阪神・淡路大震災から始まったといわれており、体力のいるものから、事務的な作業、被災者の心のケアなど、地域の特徴や災害によって内容は異なりますが、いろいろな活動が含まれています。 被災地に行く前に知っておきたいことがいくつかあります。まず“被災地に負担をかけない”ことです。災害ボランティアは、被災地の負担をかけないように「自己完結」が原則。つまり、交通手段、宿泊場所、水、食料などはすべて自分で準備する必要があります。 2つ目は“情報収集”です。ネットなどで、どこにどんなニーズがあるかを調べましょう。けがに備えて「ボランティア保険」に加入することも大切です。そして、3つ目は“被災地に行くタイミング”について。災害が起きたら、すぐに“現地に行こう!”と考える方もいるかもしれませんが、現地でボランティアの受け入れ態勢が整っていない状況で行くと、逆に負担をかける可能性があります。さらには、救助活動や支援物資の支給の妨げにもなりかねません。 災害が起きた後も、災害ボランティアのニーズは時間の経過とともに変わっていきます。被災地の支援をおこなう際は、まず被災地の情報を確認したうえで行くことが大切です。なお、能登半島地震の災害ボランティア情報は石川県災害対策ボランティア本部のWebサイトに詳細が載っていますので、気になっている方は、ぜひ一度確認してみてください。 次に災害ボランティアをおこなうときの服装について。災害や作業内容、季節によって変わりますが、洋服は基本的に長そで長ズボンを着用し、帽子、マスク、ゴム手袋も身に着けましょう。運動靴は、踏み抜き防止のインソールを使用するなど、けがをしないような服装を心がけましょう。また、粉じんが舞っている場合は「防じんマスク」という厚手のマスクやゴーグルをしたほうが良い場合もあります。 そして、今の時期は気温が高く湿度もあるため、こまめな休憩と水分補給、首にまくネッククーラーなどの熱中症対策を万全にしておこないましょう。 (TOKYO FM「防災 FRONT LINE」2024年7月6日(土)放送より)