なんでも上手くこなせるのに「器用貧乏」に陥ってしまう人の決定的な原因
自分で自分にピンスポットを当てることで「才能長者」に変わることができる
自分軸を明確にすると、「やる気」「能力」「やり方」「目的・ゴール」を見いだすことができます。そしてあなたの中にはすでに軸のモトが眠っているのです。 器用貧乏さんは何でもある程度は器用にこなすことができるので、自分では自分の良いところや特徴に気がついていない方がとても多いです。例えるなら、「ミラーボール」のような存在なのです。 誰しもが複数の自分の特徴を持っていますが、器用貧乏さんは特に広範囲の知識や経験を有しています。ミラーボールの鏡の1枚1枚にそれらが書かれているイメージです。ただミラーボール、つまり多面体あるがゆえに、何をやっても突出するものが見いだせず、自分では強みを発見することが難しいのです。結果的に多面体な自分の全方向に光を当てていたり、自分で照明を消して真っ暗にしていたりする人も多く、誰かに光を照らしてもらうことでようやく自分のどの面が強みなのか認識できます。 器用貧乏さんとは反対に、才能を活かして富を得たり、理想の人生を歩める幸福な人のことを「才能長者」といいます。ピンスポットのような一点の光を自分で自分に当てられるようになり、唯一無二の自分だけの輝き、すなわち才能を見つけ出すことができた人です。 才能長者になると、今まで器用貧乏が理由で諦めていたことや、損をしたり報われない思いをしてきたことが解消されます。自分の才能がわかり漠然とした不安がなくなると、今まで周りの人に流されたり、言われるがままにやっていた学びや資格取得などに費やしていた時間もお金も使わなくなります。仕事の場面でも、できるからやっていた、というスタンスから本当にやるべきことに時間を費やせるようになるのです。
これからは自分で自分の正解を創り出していく時代へ
最近は一芸に秀でることのみが評価される時代から、多様な個性や強みを活かして生き抜く時代へ変容しています。予測が非常に困難な自然災害の発生や、ビジネスにおける「VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)」で語られる、目まぐるしく変転する予測困難な状況など、先行きの見えない不安な時代に突入していることは周知のとおりです。これからは、ますます正解がない時代へと変化が加速していくでしょう。 時代の変化に伴い、学校教育も大きく変化しています。学習指導要領の変更により「アクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び)」が小学校から取り入れられています。これからは主体的に周りの人とかかわったり、試行錯誤しながら自分で問題を解決していく力を養うことが重要となっていきます。 そんな時代を生きていくわたしたちは、「自己理解による自分軸の発見」と「主体的に周りの人とかかわるコミュニケーション能力」を磨いて、自分の正解をつくり出していくことが必須となっています。 自分の良さを客観視し、自分の価値は自分のために活かす時代において、器用貧乏は困ること、ネガディブなもの、自己肯定感を下げるものかもしれませんし、いかに人生に悪影響を及ぼしているかを、そしてあらゆる損失を生み出しているかを、たくさんのお悩み相談に乗る中で、そして当事者としても痛感してきました。ただ、器用貧乏からは脱出できます。たくさんあるあなたのできることやこれまでやってきたことを自覚して、整理し、キラリと光るポイントを見つけていくだけで器用貧乏さんは才能長者さんに生まれ変われます。 器用貧乏から脱出すると決めたら、どうかその決意を大切にして、諦めずに行動してください。あなたが決めたことは、あなたが実現しなければ、未来永劫、誰も叶えることはできないのですから。
龍夏(メンタルコーチ)