今季のテーマに「ＣＨＡＮＧＥ」を掲げた坂本花織

　フィギュアスケートのグランプリ（ＧＰ）シリーズに出場する有力選手が３０日、東京都内で記者会見し、３年連続世界女王の坂本花織（２４）＝シスメックス＝らが抱負を語った。２０２６年のミラノ・コルティナダンペッツオ五輪へ向け、変化を恐れない姿勢をテーマに掲げた。 　女王が掲げた今季のテーマは「ＣＨＡＮＧＥ」だった。「一番わかりやすいチェンジで言ったら、ジャンプの構成。今まではフリップとトーループで２本やっていたけど、（今季は）フリーでフリップとルッツの２本にして、それに伴ってコンビネーションも変えないといけない」。 　見た目も大きく変わった。新フリー曲「シカゴ」に合わせ、金髪に。大胆にも見えるが、会見後には「チェンジだけではない」とその意図を明かす。 　「つなげるのも目標にある。五輪シーズンに向けてつながるようなシーズンにしたい。チェンジを踏まえていろんな経験をして、何ができて、何ができなかったのか。自分で自分のことを知って、次に生かしてつなげる」と話すと、「フリップとトーループの構成でここまでの点数が出るというのはある程度把握できている。他の構成だとどうなるのかなという気持ちもあって。今年しかチャレンジできない」。１年半後の金メダルから逆算した、挑戦のシーズンにする。 　「シカゴ」にのせた新プログラムは「まだまだやりこめてない」と率直な感想を語る。「できてから１カ月ちょっとなので妥当な結果だったと思うし、でき具合も本来の自分」。ここからの滑り込みを期した。 　会見で意識する選手を問われ、坂本は「自分」を挙げた。「とにかく今は自分自身に勝つ。他の選手も意識するけど、意識するほど不必要な欲が出てしまう」。坂本花織が、坂本花織を超えていく。