まるで映画のワンシーン。日本一喫茶店が多い大阪で訪れたい、文化遺産の「老舗喫茶」4選
●日本一カフェの多い、大阪府には、個人経営の素敵な老舗喫茶がたくさん。文化遺産として残してほしい関西ライターおすすめの喫茶店をご紹介!
日本一カフェの多い都道府県。実は愛知県や東京都を抜いて、大阪府が一位に輝いています。個人経営の喫茶店も多く、まるで物語のワンシーンのように素敵な佇まいの店が多いのも魅力です。 甘いもしょっぱいもこれぞ王道。老舗喫茶の一皿は? もはや文化遺産として大切にしていきたい大阪の喫茶店。この記事では、大阪在住ライターがおすすめする老舗喫茶を4店紹介します。
『濱田屋』の「窯出しシュークリム」
オフィスビルが立ち並ぶ大阪・本町界隈にも、古くからオフィスワーカーたちに愛されている名店があるのです。堺筋本町駅から徒歩3分、1968年創業の『自家焙煎珈琲濱田屋(以下、濱田屋)』があります。 木を基調とした内装に歴史を感じさせるインテリアが並ぶ、心休まる空間。ここでいただきたいのは、毎日お店で焼き上げる「窯出しシュークリム」です。14時には売り切れてしまうほど人気があり、午後のティータイムに利用したい場合は電話でお取り置きも可能だとか。 味はカスタードとコーヒーカスタードの2種類から。特選カルピスバターや大山牧場から取り寄せた生クリームを使ったこだわりの一品。あえてバニラビーンズを使用せず、素材本来の風味と柔らかな甘みを楽しめます。シュー生地も牛乳だけで練り上げているので、カスタードと同様に風味がとても豊かですよ。これが1つ250円とは……恐るべし大阪。
●SHOP INFO 自家焙煎珈琲濱田屋 住:大阪府大阪市中央区本町1丁目1-3 本町橋西ビル1F TEL:06-6262-0688 営:8:30~18:00 休:日曜
大阪最古の喫茶店『平岡珈琲店』。100年以上愛され続ける理由は?
こちらも本町エリアで有名な『平岡珈琲店』。大正10年(1921年)創業の老舗で、大阪で現存する最古の喫茶店と言われる、コーヒー好きなら一度は訪れたい名店なのです。 初代店主が東京・銀座にある『カフェーパウリスタ』のコーヒーとドーナツに惚れ込んだことが創業のきっかけ。だから現在も、ドーナツとコーヒーのペアリングがお店のレコメンドです。 コーヒーは、1930年代までは主流だったいう「ボイリング」という珍しい手法で淹れられています。創業当時から使われているホーロー鍋に自家焙煎した深煎りのコーヒー豆を入れてグラグラと沸かし、木綿で濾したらぎゅっと絞って一杯が抽出されます。なんと丁寧で、手の込んだ一杯なのでしょう! 100年の歴史を感じる至高の味わいです。