ミニ・クーパー 待望の5ドア導入へ 生まれ変わった次世代モデル、2024年発表か
5ドア版クーパー、ドイツで発見
ドイツの自動車メーカーであるBMWは、2024年にミニ(MINI)ブランドから5ドア・ハッチバックの新型クーパーを投入する計画だ。今回、そのプロトタイプが目撃された。 【写真】新世代のミニ・クーパーに5ドアが登場!【プロトタイプと新型クーパー・エレクトリックを写真で比較】 (21枚) 新型ミニ・クーパーは、3ドア版がすでに発表されているものの、5ドア版については情報が伏せられてきた。欧州では来年夏頃に発売される見込みで、ドイツの公道ではプロトタイプによるテスト走行が行われている。 写真には、カモフラージュを施した5ドアのクーパーが写っているが、現行型とのデザインの違いは一目瞭然だ。最大の特徴は、新しいフロントバンパーとグリル、そしてテールライトである。 3ドア版によく似ているが、太いBピラーと、従来型のドアハンドル(3ドアはフラッシュ式)が確認できる。なお、このプロトタイプはEV(電気自動車)ではなく、内燃エンジン車と見られている。 ミニは、EV専用ブランドに移行すべく、ラインナップの大改革を始めたばかりだ。クーパーの3ドア版にはEVとエンジン車の両方が用意されるが、ベースのプラットフォームはまったく異なるものを使用する。 ミニはこれまで、5ドア版の発売計画については公表していない。現時点では、3ドアのクーパー、小型SUVのエースマン、最大モデルのカントリーマン(日本名:クロスオーバーに相当)の導入が確認されている。
コンバーチブルも導入予定!
今年9月にミュンヘンで開催されたIAAモビリティ2023で、ミニのブランドCEOであるステファニー・ヴルスト氏はインタビューに応じ、次のように語った。 「ファミリーの展開については、やることがたくさんあります。エースマンは未発表ですし、派生のジョン・クーパー・ワークス(JCW)もすべてこれからです。今は3ドアしか公開していませんが、実際には5ドアも、コンバーチブルもあります」 先述の通り、クーパーのEVとエンジン車は、それぞれ独自のプラットフォームを採用しており、生産拠点も異なる。5ドア版でも同様の構成となる可能性が高く、EVの登場も期待される。 一方で、ヴルストCEOはミニのラインナップが今後劇的に拡大することはないだろうとした。 「今は新型車について話す時期ではありませんが、時が経てばお話できるようになるでしょう。これはアーキテクチャの問題でもあり、費用対効果の高い方法で取り組まなければなりません」 「ミニはシンプルでなければならず、ラインナップも複雑なものであってはなりません。(かつての)ペースマンが成功しなかった理由はそこにあるかもしれません」 「ミニのモデルは、明確なユースケースと明確なサイズを持ち、そしてバリエーションを限定的にしなければなりません。もっと大きなミニを作ろうとすれば、それはカントリーマンではなく、別のボディタイプになるでしょう。常にシンプルでわかりやすくすることが重要なのです」 「シンプルでわかりやすくすることがミニの前提条件の1つであり、このままであるべきです。わたし達は第二のBMWになりたいわけではないのです」
ジェームス・アトウッド(執筆) 林汰久也(翻訳)