「親指だけの靴下」に救われる人、続出…巻き爪にやさしい 6割が「穴あき経験あり」
この冬、タイツを2足ダメにしました。いずれも破れたのは、親指の爪先です。そんな筆者のもとへ編集部のメンバーから情報提供が。なんと、SNSで「親指だけの靴下」が話題になっていたというのです。それも「年間20個くらいしか売れなかったのに、Twtterでバズって累計20万個売り上げた」とか。一体どんな商品で、なぜ生まれたのでしょうか?(withnews編集部・河原夏季) 【画像】「親指だけの靴下」はコチラ
「年間20個」から「累計20万個売り上げ」に
「親指だけの靴下」は、靴下専門店を展開するTabio(タビオ/大阪市浪速区)が開発した「親指サック」です。 「親指サック」を着用してタイツや靴下を履くことで爪が直接当たらず、穴が開きにくくなるといいます。 たびたびSNSの公式アカウントで紹介され、「ほしい!」「爪先に穴が開くことが多いので助かる」などと多くの反響が寄せられていました。 2023年6月のX(旧Twitter)の投稿では、会長発案の商品であることが明かされています。 <お客様「親指だけ破れる!」 会長「ほな、親指だけの靴下作ってあげなさい!」 社員「え~・・・(そんな単純な)」 社員「完成したけど、どうやって売っていいかわからんわ。」 私「SNSで紹介するっす」 お客様「めっっちゃ便利ー!!!破れない!!」 私「めっちゃ売れます。」 社員「うそん」 ――Tabio 靴下屋(@Tabio_JP)のXより> 2023年11月の投稿では、SNSの効果をつづっていました。 <会長が靴下が破れてしまうお客様からの要望を聞いて、商品部に作らせて、出来たものの、年間20個くらいしか売れなかったのに、Twtterでバズって累計20万個売り上げた、タイツや靴下の破れを防ぐ親指だけの靴下はこれです。 ――Tabio 靴下屋(@Tabio_JP)のXより>
60%が「穴あきの経験」
広報担当者によると、2019年7月頃に社外の男女各20人ほどにヒアリングした際、「男女共に60%の人が穴あきの経験がある」ことが分かったそうです。 ユーザーの困りごとをもとに開発された「親指サック」は現在、メンズ・レディースサイズでそれぞれ黒とベージュの2色が発売されています。2015年の発売当初はメンズのみでしたが、2021年からレディースを販売しました。 レディースサイズを開発したきっかけについて、広報担当者は次のように話します。 「ヒアリングした女性の一人は、家を出て最寄りの駅に着くまでにストッキングが破れていました。既存の男性用親指サックを女性足サイズに修正したものを制作し、履いていただいたところ、2週間経ってもストッキングが1足も破れなかったことから効果を確認しました」 2021年7月、公式アカウントで商品について投稿すると多くの反響が寄せられ、月2000足を売り上げたといいます。 テレビや新聞、WEBメディアなどで紹介されたこともあって、生産が追いつかなくなったそうです。 2022年2月に売上の想定を20倍超えたこともあり、生産を拡大。1足売りから2足セット売り(税込み550円)にし、ベージュを追加して2色展開にしたといいます。