遊びの達人にオススメ!“遊べる軽トラ”スズキ スーパーキャリイ Xリミテッド(小沢コージ)
【小沢コージ クルマは乗らなきゃ語れない】 スズキ スーパーキャリイ Xリミテッド (車両価格:¥1,514,700/税込み~) 【写真】新型スズキ スペーシアギアの確定ディテールがオートサロンで分かった! ◇ ◇ ◇ かなりの玄人向けだが、クルマツウとしてはひさびさに気になる特別仕様車が登場した。スズキの軽トラ、スーパーキャリイに追加されたXリミテッドだ。 基本はいわゆる農家や工務店が使う前2人乗りで、後ろが荷台の軽トラック。駆動方式も当然エンジン縦置きのFRか4WD車である。 完全なる商用車で、自動車税的にも4ナンバー登録車しかなく、年間自動車税はわずか5000円。それだけに内装は樹脂むき出しでそっけなく、エンジンも基本50馬力のノンターボ660ccエンジンしか選べなかったりする。 しかしスズキ曰く、「(軽トラ)ユーザーの2割ぐらいは趣味で使う人がいる」んだそうな。日曜大工やガーデニング、あるいはマリンスポーツなど、荷台に汚れ物や濡れ物を載せたい趣味人。そういう人が半分仕事、半分趣味で使ったりする。
プライベーターも満足できるオシャレ仕様
実はそのために生まれたのが、現行11代目キャリイに6年前に追加された「スーパーキャリイ」。2人乗りは変わらないが、キャビンを後ろに46cm、高さを12cm拡大。その結果、運転席は後ろに40度リクライニングでき、ちょっとした休みでカラダを伸ばせるし、座席後部に幅120cmで高さ90㎝の巨大スペースができ、頭上にオーバヘッドシェルフが付く。そこに書類や鞄を置けるのはもちろん、ちょっとした濡らしたくない工具や着替えも置けるわけだ。 オマケに、微妙に短くなった荷台も、フロア部を抉って全長2mをほぼ保っている。 つまり今回追加されたXリミテッドは、スーパーキャリイを元に、プライベーターでも満足できるようにしたオシャレ仕様。 具体的には既存の「X LEDヘッドランプ装着車」をベースにグリルやドアハンドル、ドアミラー、ライトベゼルをブラック化。加えてボディサイドに専用デカールや専用ブラックスチールホイールを装着。 走りの部分では、リアが板バネ式のリジットサスペンションや660ccノンターボエンジン、5MTか4ATしか選べないギアボックスはベース車と全く変わらない。 実際に乗ってみたが、低速で跳ねるトラック特有の硬い乗り心地や騒がしいエンジンサウンド、高速でエンジンが吹けきるギアレシオなどは軽トラのまま。イマドキの軽スーパーハイトワゴン的な快適性や静粛性を期待したらバチが当たる。