キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
L字型リアライト
「この古典的なデバイスは、1980年代半ばに登場しました。当時新米エンジニアだったヴォルフガング・ライツレが開発中のE32型7シリーズを見て、そのナローボディに愕然とし、幅を広げるべきだと主張したことから生まれました」 「そこでデザイナーは、4灯式ヘッドライトでワイド感を強調し、リアには一体型のトランク・スポイラーと、端が上向きになったL字型のライトを追加しました」 「BMWのリアライトのスタイルは進化を続けています。昨年のビジョン・ノイエ・クラッセ(コンセプトカー)では、E32型7シリーズの斬新な一体型トランク・スポイラーを表現する方法として、リア・スポイラーを形成しています」
レガシー・カラー
「BMWが時折使用する鮮やかなオレンジは、ガルウィングを持つ1972年のショーカー、E25ターボで初めて登場しました。1970年代のBMWのチーフデザイナー、ポール・ブラックのアイデアでした」 「当時BMWの販売担当副社長だったボブ・ルッツは、BMWのスタイルを世間に認知させるショーカーを求めていました。彼は、鮮やかなセーフティ・カラーを持つセーフティ・カーというスタイルを提案したのです」 「ブラックはルビーレッドのポルシェ356を所有しており、BMWのボディをその色に、フロントとリアを鮮やかなボルカニック・オレンジに塗装していました。これは、彼のオフィスの近くにあるフランス空軍基地の練習機の翼端が蛍光オレンジだったことにインスパイアされた “セーフティ” カラーだそうです」
iDriveコントローラー
「iDriveコントローラーは導入当初、多くの人に批判されましたが、すぐに高く評価されるようになりました。そのルーツはBMWが人間工学へのこだわりを強めていた1970年代に遡ることができます」 「ドライバーの集中力が鍵であり、この時期に登場した特徴の1つが、目に優しく非常にクリアなオレンジ色の計器類でした」 「昨年のビジョン・ノイエ・クラッセ・コンセプトは、iDriveの抜本的な改革を特徴としています。BMWの『手はハンドルに、目は道路に』という哲学に沿って、ステアリングホイール付属のコントローラーで操作するフルワイドのヘッドアップ・ディスプレイをフロントガラス底部に組み込むことで、大きな飛躍を遂げました」