埼玉県警、県内のJAバンクとも“全国初”の協定締結 不正な口座情報を直接提供できるように
埼玉県警は、県内の銀行などに対して不正な口座情報、いわゆる「ブラックリスト」を直接、提供できるようにするなどした全国で初となる協定を結んでいましたが、23日、県内のJAバンクともこの協定を締結しました。
■“全国初”県内の金融機関と結んだ協定 全国で広がり見せる
埼玉県警が23日、JAバンク埼玉と締結した協定は、特殊詐欺などの被害を認知した際、警察から直接、金融機関に不正な取引が疑われる口座情報、いわゆる「ブラックリスト」の提供などができるものです。金融機関はこの口座の動きをモニタリングした上で、その結果を警察に情報提供することで、特殊詐欺の被害の拡大を防止する狙いがあります。 こうした取り組みはことし10月、埼玉県警が県内の銀行などと全国で初めて締結したもので、同様の協定が岩手県警でも締結されるなど、全国で広がりを見せています。
■特殊詐欺やロマンス詐欺で実際に被害の拡大を防止 協定に成果
実際に協定を締結した成果も出ています。 ことし11月、埼玉県内の銀行が、ある口座のモニタリングを行っていたところ、複数の不審な引き出しを確認。銀行から情報提供を受けた警察が口座の金が引き出されている場所を警戒したところ、出し子とみられる男を発見し、逮捕にいたったということです。 また、マッチングアプリを通じたロマンス詐欺においても、被害の初期段階で不正な送金が行われていることを把握できたため、被害者にいち早く接触することができ、詐欺被害の拡大を防ぐことができたということです。 埼玉県警は今後も金融機関などと協力して、被害の未然防止に努めていきたいとしています。