米SEC、ボーイングの安全対策巡る説明を調査-関係者
(ブルームバーグ): 米証券取引委員会(SEC)は、ボーイングが1月に737MAX-9で起きたパネル吹き飛び事故の後に行った安全性慣行に関する説明を調査している。
調査が部外秘だとして、事情に詳しい関係者3人が匿名を条件に明らかにしたところでは、SECの調査はボーイングないし同社幹部の説明が投資家を欺き、SECの規定に違反したかどうかが焦点になっている。パネル吹き飛び事故前の説明も調査対象だという。
同調査は必ずしも当局の強制措置につながらないものの、誤解を招くような説明や虚偽があったと判断された場合は企業や幹部に制裁金が科される可能性がある。SECはまだ同社や幹部の不正告発には至っていない。
SECとボーイングは共にコメントを控えた。
今年に入って株価が約3分の1下落しているボーイングにとって法制面の頭痛の種が増えることになった。シアトルの検察当局はすでに、パネルを製造したスピリット・エアロシステムズ・ホールディングスとボーイングに対し、文書や通信記録の提出を求める召喚状を送付している。
米運輸安全委員会(NTSB)は暫定報告書でパネルを固定するためのフェイルセーフ装置として機能する4本のボルトが機体に取り付けられていなかったと指摘。これを受け、連邦航空局(FAA)はボーイングの工場やサプライヤーの品質管理の調査に着手している。
アラスカ航空MAX-9事故、機体ドアプラグのボルトが欠損-米当局
原題:SEC Probing Boeing’s Safety Claims After Panel Blew Off Plane(抜粋)
--取材協力:Julie Johnsson、Sabrina Willmer.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Allyson Versprille, Austin Weinstein