筑波大破り勢いある青山学院が早大に挑む。早大は新人、服部亮太が攻撃力引き出す。
青山学院大としては、ロースコアに持ち込むことが今季2勝目を手にいれる最低条件。 全員で何度でもタックルし、得点差を広げられずに終盤に入りたい。
9月22日(日)に今季第2戦の日体大戦を戦って以来の試合となる早大は、3週間ぶりの実戦となる。 序盤の試合勘にやや不安が残るも、十分な準備期間に積み上げてきたものを出すことに集中する。
注目されるのは、初めでの先発だったその日体大戦で、プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出された1年生の服部亮太だ。 高校3年時には佐賀工を花園でベスト4に引き上げた司令塔は、178センチ、80キロと均整のとれた体躯。長短のパスで周囲を動かし、キックの距離も出る。自ら走ることもできて、豊かな将来性を感じさせる。
その服部をインサイドCTBの位置でサポートする野中健吾の存在も大きい。 コミュニケーション能力が高く、周囲からは「近くにいてくれるとやりやすい」の声が聞こえる。 13番の福島秀法は183センチ、95キロとサイズもあり、突破力も抜群。相手にとっては脅威となるフロントスリーだ。
さらに日本代表で国際舞台を経験し、ますますスケールが大きくなったFB矢崎由高(10月の日本代表合宿にも招集され、国内合宿に参加予定)もいるのだから、得点力は高い。 攻め手が多いだけに、青山学院大も守りづらくなる。
キャプテンのHO佐藤健次はコンディションが万全でないため、日体大戦に続いて欠場する。ゲームキャプテンはSH細矢聖樹に託される。
2番を背負う安恒直人は走力もあり、よくタックルもする。その元気の良さは、佐藤不在をきっと感じさせない。 スクラムに自信を持つ相手を前に出させなければ、自慢のBKラインが存分に力を発揮しそうだ。
昨年より指導陣と選手間、選手同士の対話が増えたチームは、一人ひとりが主体性を持って動き、意志のある集団となりつつある。 勢いのあるチームにしっかり勝ち切れたら、結束はさらに強くなるだろう。
田村一博