「嘘解きレトリック」高評価の「松本穂香」の素顔 ブレーク裏にあった“劣等感”と”嫉妬マインド”
■同業者に嫉妬してしまう デビューから1年たったころのインタビューでは、自身を“ネクラ”と話していたこともあり、そんな自分を「ちょっと歪んだところとかも共感してもらえると思う」と話していた(「ORICON NEWS」2016年3月10日)。 「本人は『芸能人の友達も少ない』とも話していて、唯一ともいえる親友が女優の奈緒さんだといいます。2人は映画『みをつくし料理帖』で共演し、意気投合したそうです。奈緒さんの家に行って、恋バナをしたり、愚痴を聞いてもらったりすることが多く、『嫌な思い出とかを笑いに変えられるから、すごく助かる』とかけがえのない存在であることをバラエティー番組で明かしていました。また、なかなか芸能人に友達ができない理由を『同業者だと嫉妬とかしちゃうところがあったりして、ちょっと疎遠になったりする子がいて』と赤裸々にテレビで告白していたこともありました。同業者には負けたくないという気持ちも強いようだ」(週刊誌の芸能担当記者) 負けず嫌いといえば、朝ドラ「ひよっこ」(NHK・2018年)に出演した際、何度もがんばって練習したシーンの本番で、緊張のせいか納得のいく演技ができず、カットがかかると大号泣してしまったことがあったこともあるという。主演で事務所の先輩でもある有村架純が支えながら「大丈夫だよ。今できなくていいんだと思うよ」と慰めてくれたことを「ぽかぽか」(フジテレビ系・10月7日放送)の生出演時に明かしていた。 エンターテイメントジャーナリストの中村裕一氏は、松本の魅力と今後についてこう語る。 「まず、俳優として演じる役のレンジの広さが挙げられます。連続ドラマ初主演作である『この世界の片隅に』では純朴なまなざしとともに戦争の悲惨さ、醜さを伝え、『グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ』では妄想全開の腐女子を演じ、それぞれ強烈なインパクトを残しました。彼女は長年、週刊誌でオススメの映画を紹介するコラムを連載していたことから、その知識や経験が血肉となって表現力豊かな演技に結びついているのでしょう。ただ他の作品を見れば良いというものではなく、彼女のなかに体験を演技に生かすセンスが備わっていることは間違いありません。加えて今回の『嘘解き~』のように、相乗効果をもたらす共演相手の存在が彼女自身の演技力の飛躍的な向上をもたらし、さらなる活躍へとつながっていくのではないでしょうか」 一瞬で人を引き込む松本の高い演技力。そして親近感を覚える普通っぽさと美しい澄んだ瞳に魅了されるファンは、これからもどんどん増えていきそうだ。 (高梨歩)
高梨歩