アンチェロッティ、批判集中のエンバペを擁護「彼一人の問題であるわけがない。全員が最高のプレーを見せる必要がある」
12月1日のラ・リーガ第15節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウにヘタフェを迎える。前日会見に出席したカルロ・アンチェロッティ監督は、アグレッシブな守備を売りとするホセ・ボルダラス監督率いるヘタフェに対して、警戒感を表している。 「彼らは確かな価値観と守備力を持ったチームだ。昨季の対戦はとても厳しく、私たちは終盤になってようやく勝利を手にした。今回も勝つためには良質な攻撃を仕掛け、試合をコントロールしなければならないね」 前試合リヴァプール戦を0-2で落としたレアル・マドリーは、PKを外すなどしたFWキリアン・エンバペが集中的に批判を浴びている。しかしイタリア人指揮官は同選手を擁護した。 「彼の問題は全員の問題だ。大切なのは最高バージョンの自分たちを引き出すことにほかならない」 「問題は一選手だけにあるわけじゃない。私たちはチームとして安定していなかったし、最高バージョンの自分たちを引き出すことができなかった」 「エンバペの考えはそのほかと同じだ。問題は選手個人のものでは決してない。彼はチームに適応中だが、多くのゴールを決め、アシストも記録するなどしっかり攻撃に参加している。もっと良いプレーを見せられるはずだが、それは私たち全員がそうなんだよ」 「リヴァプール戦は彼に批判が集中したが、それはPKを失敗したからだ。しかし1回PKを外す選手なんて山ほどいる。私たちは彼のことを助けながら、問題はコレクティブなものだと意識する必要がある」 「私だってエンバペと同じだ。最高バージョンの自分を引き出そうと努力しているよ。今、チームが収めている結果は、最高の自分を引き出していないことを物語っている。幸せではないが、しかしそこまで心配はしていない」 「私たちはこれまでと同じように問題を解決することができる。私はそう確信しているよ。個人的なことを言えば、とても満足してはいるんだ。監督の鏡は、チームだ。集中していなかったり、プレーに臨む姿勢が欠けていたりすればそれは監督の責任となるが、このチームはそうではないからね」 エンバペとFWヴィニシウス・ジュニオールのプレーポジションが重なっている問題については、どう解決するのだろうか。 「エンバペは左サイドより中央でのプレーに慣れている。ヴィ二は逆だが、しかし現在は中央で危険な存在になれると自覚し始めている。すべては試合内容に依存しているよ。試合中にポジションを変えることもできるしね」 「難しい時期には、すべてを簡単に行った方がいい。私たちは守備を基礎としてスタートを切らなければならない。私はチームが良い守備を見せてくれると思っているよ。基礎こそが、何よりも大切だからね」