マイペースな娘、ラストスパートは志望校を過去問から絞り込んで大成功 リアル中学受験
首都圏では、1月の千葉、埼玉受験の合格を「お守り」として、2月1日から始まる本番に備えるのが一般的で、ほぼ同5日には終わる短期決戦です。各学校は数日にわたり、午前と午後にそれぞれ入試を行うので、夫は綿密に日程を検討しました。初日の午前中は第1志望を受けて、午後には合格可能性の高い学校を受けるというふうに娘の負担も考慮しながら計画を立てました。
次に交通手段を詳細に調べました。自宅から遠い学校の場合は、近くのホテルに宿泊するのか、車や電車で行くのか。1日に2校受験する場合が多いので、午後の入試会場への移動手段を複数検討しておき、渋滞などで車から電車に切り替える可能性に備えて、両親で付き添えるように仕事を調整しました。
今も忘れられない光景があります。1月に行われたある学校の入試の際、学校近くの路上で「お父さん、どうするんだよ。もう間に合わないよ!」と父親に向かって叫んでいる男の子に遭遇しました。
娘を送り届けた後、学校の外に出て、時間をつぶせる場所を探して歩いているときでした。その学校は駅から離れた場所にあり、道に迷って遅れたようでした。男の子は入試に間に合わなかったと思います。
学校を下見をした上で、余裕を持つことを肝に銘じて、その後の受験に臨みました。
■滑り止めに落ちたけど…
娘の入試は1月10日、滑り止めに落ちることから始まりました。12月の模試で合格可能性が80%だったのに、まさかの結果に茫然(ぼうぜん)としました。暢気に構えていた娘の顔色も変わり、以降は小学校を休んで受験勉強に集中しました。
その後も千葉と埼玉の学校で連敗を喫しましたが、夫がすぐに別の学校を探し、1月中の合格を手に入れました。独自の取り組みで評判を上げつつある学校で、娘もその後は落ち着いて受験に取り組むことができました。
受験期間中は、思うような結果が出なかったり、体調を崩したりすることを想定し、常に次善の策を考えていました。実際、多くの保護者は、子供が入試を受けている最中も控室でパソコンを開き、だめだった場合に受けられる学校を探していました。