「夫亡くし遺産830万ドル」国際ロマンス詐欺団指示役か、容疑のナイジェリア国籍男逮捕
日本人女性を装って東京都内の男性(69)から現金約630万円をだまし取ったなどとして、警視庁暴力団対策課は詐欺などの疑いで、ナイジェリア国籍の職業不詳、オージー・フランシス・アフィポ容疑者(61)=神奈川県厚木市下荻野=を逮捕した。同様の被害は25件、被害総額は約3億7千万円に上るとみられ、警視庁が全容解明を進めている。 【イラストでみる】「自分は大丈夫」は危険 変化する詐欺の手口 暴力団対策課によると、オージー容疑者は国際ロマンス詐欺グループの指示役とみられる。グループは令和2年10月ごろ、日本人女性を装ってフェイスブックで接触した男性に対し、「夫を10年前に亡くし、海外で医療機関に入院している」などとメッセージを送信。恋愛感情を抱かせ、3年1月~4年4月ごろにかけて、約8千万円を詐取したとみられる。 逮捕容疑は共謀して3年3~12月ごろ、東京都内の男性に対し、女性を装って「夫の遺産830万ドルを慈善団体に寄付したい」とのメッセージを送信。寄付の手数料名目で銀行口座に現金約630万円を振り込ませたなどとしている。 グループを巡っては令和4年、詐欺などの容疑で指定暴力団住吉会系組員の男ら4人が逮捕、起訴されている。