【韓国映画】日本リメイクもされた大ヒット映画『ミッドナイト・ランナー』はなぜ面白い?
ちょっとおバカな凸凹コンビが愛しい!
入学の最終テストである山を走る訓練で足を挫いたヒヨル。助けを求めるもみんなから見捨てられてしまいますが、ギジュンがゴールまで背負ってくれたことから2人の友情が始まります。 家計の負担にならないようにと学費無料の警察学校を選んだ母親想いのギジュンと、超英才たちが集まるエリート高校から警察学校に行ったら面白いんじゃない?と少し変わった価値観を持つヒヨル。正反対に見えてなんだかんだ馬が合う2人は警察学校で2年を過ごし、授業や厳しい寄宿舎生活にマンネリを感じていました。今年のクリスマスこそは女の子と過ごしたいとナイトクラブに行くのですが、遊び慣れてないしとにかくモテない。パク・ソジュンもカン・ハヌルも多くのファンをときめかせる魅力満点な俳優なのに、劇中ではしっかりダサい青年になっていて、モテない演技もうまいんだ!というかモテない演技とかあるんだ!と驚かされました。 ギジュンはいわゆる“脳筋キャラ”でピュアなかわいさがあり、ヒヨルは頭脳派だけどギジュンと同じ“熱さ”を持っていて、人間味あふれる凸凹コンビがとっても魅力的。キャラクターの設定年齢は20歳くらいだと思われますが、若者ならではの言葉遣いで繰り広げられる軽妙な掛け合いが見どころで、ナンパ用の笑顔を練習するシーンは何度見ても笑ってしまいます。パク・ソジュンもカン・ハヌルも今は30代半ばなので、ここまで若者っぽさがあふれる演技が観られるのは貴重かも。 ちなみに、断髪式でギジュンとヒヨルの髪を切る先輩役を演じているのは、『梨泰院クラス』でセロイの仲間スングォン役を演じたリュ・ギョンス。本作がパク・ソジュンとの初共演でした。
ほぼ丸腰で戦うアクションシーン
そして、見逃せないのが体当たりのアクションシーン。アクションといえば、主人公たちが怪物級に強くて次から次へと相手を倒していく姿を想像しますが、ギジュンとヒヨルにそういうチート設定はありません。ほぼ丸腰で敵地に乗り込み、近くにあったおぼんで叩いて、相手の耳を引っ張って、とにかく全身で戦います。渾身の一撃が護身術や柔道といった警察官の卵らしいところも気持ちよく、がっつり本格的で迫力満点! クスっと笑えるポイントもあって、韓国の原題『青年警察』の爽やかさ、泥臭さがよく表れていてよかったです。 邦題『ミッドナイト・ランナー』はどうなの?と言われますと、こちらもばっちりハマっています。