行方不明…「アロハシャツの男性いない」と放送を聞いた中2女子、すれ違った自転車の男性だと気付く 籠にアロハシャツあり、生徒が保護「男性の顔、ひいおじいちゃんが困った時と似ていた」
道に迷った高齢男性を助けたとして、埼玉県警所沢署は17日、所沢市の中学2年生中里奈菜実さん(14)=聖望学園中=に感謝状を贈った。 血を流す女性、スーパーで座り込む…周りに人だかり 高校野球女子マネ2人が止血し一命「なかなかできぬ」
同署によると、中里さんは8月27日、雨の降る中カッパを着て自転車で帰宅していたところ、「アロハシャツを着た男性が行方不明」という防災無線を聞いた。午後6時ごろ、自宅近くの市道で自転車を押して歩く高齢男性と擦れ違った。雨にぬれ、自転車の籠にはアロハシャツが入っていた。 帰宅後、「防災無線で捜されていた人と擦れ違った」と母に伝えて2人で引き返し、通行人の30代男性に道を聞いていた高齢男性を発見した。事情を説明すると、30代男性が110番。中里さんらは、警察官が到着するまでの約20分間、高齢男性に傘を差しかけ、「どこから来たの」「何を持っているの」と話してその場にとどめた。 高齢男性は妻と2人暮らしで、午後1時半ごろに家からいなくなった。家族から警察に相談があり、午後5時ごろに防災無線を放送。道に迷って交番を探していたところを中里さんらに保護され、家族に無事引き渡された。 「ひいおじいちゃんが困っている時と似ている顔をしていた」という中里さん。今年90歳になる曽祖父は、認知症のためいつの間にかいなくなってしまうこともあったという。「(声をかけるときは)合っているかどうか緊張した。もっと助かる人が増えてほしい」と話した。
風間康男署長は「おかげさまで早い段階で見つかって本当に良かった。雨の中防災無線をよく聞いてくれていた」と感謝した。