【体験談】高3夏でも指定校推薦に間に合う? のんびり息子が挑戦、結果は…
高校3年の夏の終わりに、息子が一般選抜から指定校推薦入試へと方向転換をしたという佐藤愛美さん(仮名)。塾には行かず、学校の成績も真ん中あたりだったという息子が工学院大学情報学部の指定校推薦に合格した理由とは、どんなところにあったのでしょうか。 【写真】料理研究家に聞く これが大学受験の「必勝弁当」
進学校と呼ばれる公立高校に入学した息子でしたが、当初から勉強についていくのが大変な様子でした。その中で、なるべくいい成績を取ろうと息子なりに努力していましたが、それも最初だけでした。 もともと息子は人と競うのが苦手で、穏やかに過ごしたいタイプ。悪く言えば面倒くさがり屋で、塾には通いたくないと言って、入学からわずか2カ月ほどで勉強をあきらめてしまった様子でした。とりあえず授業にはなんとなくついていっているし、成績も真ん中あたりにはいたので、本人はそれで満足したのでしょう。 バレーボール部の部活動で毎日忙しかったこともあり、学校から出された課題はコツコツとこなすものの、それ以上の勉強は何もしないまま受験期を迎えました。
高3夏に選んだ指定校推薦
2020年、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言下に息子は高校3年生になり、頑張っていた部活も結局、引退試合ができずじまいでした。登校もできず、息子は学校から出された課題をひたすらコツコツと消化する毎日でした。 受験生となったことで夏休みに向けて体験入塾もしましたが、塾から提示された夏期講習の受講料はあれもこれもと足されて、見積もりが100万円を超えていました。私から「全部は難しいけれど、受けたい講習をいくつか選んで受講すれば」と話しましたが、もともと塾に通うことに消極的だった息子は「それならいいや」と入塾するには至りませんでした。 さらに、夏休みの後半に祖父が亡くなったショックもあり、一層勉強に手がつかなくなった息子を見て、一般選抜は難しいかもしれないと感じていました。息子は打たれ弱いところがあり、バレーボールの試合では一度ミスをしてしまうと踏ん張りきれずにそのまま負けてしまい、高校入試でも公立高校の前期試験で落ちたときは食事がのどを通らないほどでした。 そこで、担任の先生に「今の成績で指定校推薦を受けられる大学はありますか」と息子が聞いたところ、「気に入る大学があるかはわからないけれど、 例年通りであれば指定校推薦で出願できる大学はあると思うよ」とのこと。そこから一気に、指定校推薦(学校推薦型選抜)での受験に切り替えました。