日本人はノーノー!! だったけど…[海外だけ]にウケた日本車5選
自動車メーカーのモデルは自国内での売り上げが多いのが一般的だが、なかには国内よりも海外での人気のほうが高いクルマも存在する。今回はそうした海外で成功した国産5モデルを紹介していこう。 【画像ギャラリー】日本がダメでも海外では大人気なクルマたち(18枚) 文/長谷川 敦、写真/スバル、トヨタ、ホンダ、日産
■日本では苦戦のセダンも海外では花形
●ホンダ アコード 現在は4ドアセダンで知られるホンダ アコードは1976年に初代モデルが登場したが、この初代は3ドアハッチバックであり、4ドアセダンが追加されたのは翌年からになる。 そしてアコードは、初期のミドルクラスからアッパーミドルクラスへと、モデルチェンジごとに車格を上げ、現在ではホンダのフラッグシップモデルの地位を獲得している。 このように上級セダンになったアコードだが、日本国内ではセダンの人気がSUVやミニバンに押される状況になり、10代目モデルに至っては国内よりも海外での発表&発売が先行するようになった。 実際北米をはじめとする海外では、比較的安価で購入できる上級セダンとして高い人気を維持している。 2024年に国内販売が開始された11代目は先代よりも大型化されていて、これも海外志向が強いことの現れといえる。 日本市場でのアコード復権はあるのか、今後の動向に注目したい。
■海外で愛されている日本産SUV
●スバル フォレスター 日本国内での人気も十分にあるが、海外、特に北米で大人気になっているクルマがスバルのフォレスターだ。 ワゴンモデルのレガシィをベースに開発されたフォレスターは1997年に初代モデルが発売され、2003年デビューの3代目モデルから現在のようなクロスオーバーSUVになった。 そんなフォレスター人気に火がついたのがアメリカ市場だった。 多くのアメリカンSUVに比べるとやや小さめなボディサイズでありながら、走破性の高いAWD(4WD)とハイレベルな足回りを備え、都会の舗装路と郊外の悪路でもしっかり走れるフォレスターの特徴は、現代のアメリカ人のライフスタイルにもフィットした。 そして他メーカーの競合モデルよりも低く設定された車両価格も武器になり、北米でのフォレスター人気は確実なものとなった。 現在日本で販売されているフォレスターは2018年登場の5代目だが、アメリカではすでに2023年のロサンゼルスオートショーで6代目の姿が公表されている。 ●ホンダCR-V ホンダ製クロスオーバーSUVのCR-Vは、2024年時点で完全に海外での販売をメインにした車種として展開されている。 初代モデルの誕生は1995年で、この時はシビックベースのクルマだったが、2006年発売の3代目からは車格が上がり、ボディも大型化されている。 その後は順次モデルチェンジが実施されているが、2016年にはいったん日本国内での販売が休止になり、同じホンダ製SUVのヴェゼルにその座を譲っている。 そして2018年には国内販売を再開するものの、2022年の6代目登場を機に再び国内市場から姿を消すことになる。 その間も海外での販売は継続され、好調な販売成績を記録している。 海外人気の理由はフォレスター同様に価格と内容のバランスが優れていることで、日本では少々大きく感じられるボディサイズも北米などでは問題にならない。 6代目CR-Vの国内販売は2024年に開始されているが、ラインナップは燃料電池仕様のe:FCEVのみであり、アメリカからの輸入車扱いになっている。 もちろん海外ではガソリンエンジンモデルやハイブリッドも展開されていて、国内のCR-Vファンにとってはうらやましいかぎりだ。