<サッカー>U-22代表はリオ五輪最終予選を勝ち抜けるか?
ちょっと拍子抜けするようなメンバー発表だった。 来年1月にカタールで行われる リオ五輪アジア最終予選に臨むU-22日本代表が18日、発表された。チームを率いる手倉森誠監督から読み上げられた名前は、12月6日から14日のカタール・UAE遠征に参加したメンバーに、普段はヨーロッパでプレーする久保裕也(ヤングボーイズ)と南野拓実(ザルツブルク)、クラブワールドカップに出場中の浅野拓磨(サンフレッチェ広島)を加えた予想どおりの顔ぶれだった。 ただし、登録メンバーは23人のはずなのに発表されたのは21名しかいない。指揮官は「最後まで悩みたい。悩めるだけの拮抗した力、競争があり、私自身に時間が必要」と、決め切れなかったことを明かし、残る2名は30日に発表すると明言した。 発表されたメンバーのポジションバランスを見れば、2列目の選手の人数が明らかに少なく、関根貴大(浦和レッズ)、前田直輝(松本山雅)、鎌田大地(サガン鳥栖)、金森健志(アビスパ福岡)、荒野拓馬(コンサドーレ札幌)といったタレントの中から最後の2名を絞り切れなかったことがうかがえる。 指揮官が攻撃のタレントに悩むのは、チームが抱える課題を意識してのことだろう。8月以降に組まれたJクラブや大学との練習試合においてロースコアによる引き分けや敗戦を続け、今回のカタール・UAE遠征で組まれた10日のU-22イエメン戦、13日のU-22ウズベキスタン戦でも、いずれもスコアレスドローで終了。得点力に問題を抱えていることを露呈しているのだ。 ただし、カタール・UAE遠征ではかなりの数のチャンスを作っており、あとは決めるだけ、というシーンが多かったのも事実。その点、このチームで最も得点力の高いベスト3とも言うべき久保、南野、浅野をいかに組み込むかが今後の焦点であり、彼らとのバランスを熟考したうえで、残り2人が決まるに違いない。