教育YouTuber「とある男が授業をしてみた」の葉一に聞く 小学生の息子2人に伝えている“家での勉強ルール”とは?
■言葉をどうアレンジすれば子どもに伝わるか? ――勉強の習慣づけはどのようにされたのですか? 私自身が、生きていく上で大切にしているモットーが「やるべきことは先にやる」なんです。仕事でも日常生活でも、面倒くさいことこそ、なるべく率先して自分からやるようにはしていて。例えば、家事が億劫になることもあるじゃないですか。そういった時も「うう…後回しにしたいけど、やることやってから一緒にゲームした方が楽しいもんな! 洗い物してくるわ!」みたいに、あえて声に出します(笑)。そういう姿を見せておいて、息子たちにも、「宿題が終わったら、一緒にゲームしようぜ!」みたいな感じで伝えていますね。 ――「宿題終わらせるまで、ゲームは禁止」という言い方とは、全然違いますね。 そう、言葉の使い方ひとつで、子どもへの伝わり方はずいぶん変わるのだな、というのは、営業職や塾講師をしていた時に学んだこと。「どう言葉をアレンジしたら、もっと伝わるかな?」といつも考えていました。 まあ、私自身ゲームが好きで、「早くやることやって一緒にやろう!」っていう気持ちがあるのも確かですが…(笑)。息子たちと一緒にオンラインゲームをするために、ニンテンドースイッチ二台買っちゃいましたから。 ――全力で遊んでくれるパパがいるから、勉強も楽しく頑張れるのかもしれませんね。パートナーとはどのように子育てを分担されていますか?
■自由に仕事をさせてくれる妻に感謝 妻との家庭での役割は、明確に分けてはいなくて、「やれるほうがやれることをする」という感じでしょうか。でも、息子たちはどちらかというと今のところ「パパっ子」みたいで。なので、妻は子育てに関しては、結構私に任せてくれて、上手に距離感を持って見守ってくれています。 ――家事はどちらが? それも厳密なルールはなくて、余裕があるほうがやればいいよねっていう感じです。妻とは付き合いも長いので、空気感でお互いの状態がなんとなくわかるところがあって。今ちょっと妻がいっぱいいっぱいだと思えば僕が料理をしますし、逆に僕が仕事でせっぱ詰まっていたらそっとしておいてくれて、妻が家事や育児に対応してくれているということも。ありがたいですね。 ――葉一さんの仕事も理解してくれているのですね。 27歳でYouTubeを始めた時には、「30歳になるまでに形にならなかったらやめる」と伝えていました。でも、基本的に妻は、私がやっていることに関して何も言わないでくれるんですよ。 多分、動画も一本も見たことがないと思う(笑)。仕事に関しての心地よい無関心が、私にとってはむしろ嬉しいんですよね。好き勝手やらせてくれて、本当にありがたいです。 (後編)<教育YouTuber・葉一が語る、2児子育ての悩み 「怒ってしまっては、言い過ぎたと落ち込む…反省の繰り返しです」>に続く 〇葉一(はいち) 1985年、福岡県生まれ。東京学芸大学卒業後、教材販売の営業、学習塾講師を経験。2012年からYouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」を開設。小学3年生から高校生に向けた授業動画を配信し大人気に。公式サイト「19ch.tv(塾チャンネル)」ではプリントを無料配布。2児のパパ。
玉居子泰子