太陽系のあまり知られていないユニークな天体まとめ
木星のトロヤ群小惑星
トロヤ群小惑星は、太陽の周りを公転する木星を先導、後追いする小惑星のグループです。木星と太陽の重力が均衡する地点に留まっており、外惑星を形成した原始的な物質の残りだと考えられています。この小惑星群は、少なくとも40億年前から存在していた可能性があります。 NASAの探査機「ルーシー」は現在、トロヤ群小惑星の探査に向かっている途中。2021年10月に打ち上げられ、2027年と2028年に目標小惑星に到達する予定です。
マケマケ
2005年3月に発見されたマケマケは、国際天文学連合が惑星の定義を再検討するきっかけとなり、準惑星という新たなグループがつくられました(冥王星にとっては残念な話です)。 この準惑星は冥王星よりもわずかに小さく、見かけの等級がカイパーベルトでは2番目の天体になります。マケマケは太陽の周りを305年かけて一周しています。
アポフィス
2004年に発見された当初、直径約335mの地球近傍天体アポフィスは、地球に衝突し得る最も危険な小惑星のひとつと呼ばれていました。 しかしながらその後の観測によって、同小惑星は少なくとも今後100年間は地球に衝突するリスクがなく今のところはパニックに陥る必要はないとわかり、科学者たちを安心させました。 アポフィスは2029年4月13日に地球フライバイの軌道にあり、地球から3万2000kmも離れていない近距離を通過すると予想されています。
カロン
冥王星の5つある衛星で最大のカロンは、冥王星のおよそ半分の大きさです。NASAによると、母天体に対して最も大きな衛星として知られているとか。 カロンは冥王星を6.4日間かけて周回し、昇ることも沈むこともありません。そのかわり、同じ面を常に冥王星に向けて、惑星の上空の一点に留まり続けます。
パラス
ギリシャ神話に登場する知恵の女神の名に由来するパラスは元々1802年に発見され、ケレスに次いで見つかった小惑星となりました。 パラスは小惑星帯の中で3つ目に大きな天体で、月の7分の1の大きさです。同小惑星は惑星に成長できなかったものの名残りだと考えられていて、表面は過酷な歴史を示唆するクレーターに覆われています。