1月20日から冬の最後の節気である『大寒』。寒さがピークを迎えるこの時期、とくに注意が必要な身体の部位とは…二十四節気別<暮らし方><養生><旬のもの>
◆養生 中医学で、冬は「閉蔵(へいぞう)」といい、文字通り、蔵を閉じてこれまでの蓄えでしのぐような養生がキーワードになります。 この時期は、この「閉蔵」をとくに意識して、“動きすぎない”“発汗しすぎない”“発言をひかえる”という3つのポイントをおさえ、心身を“守る”ことを最優先してください。 あちこち出歩いたり、激しい運動で汗をかいたりすることも、なるべく避けましょう。 そして、「やりたい!」と思うことがあったら、今は準備をすすめ、行動するのは春まで待つといいですね。 “準備と守り”のこの時期は、動物の“冬眠”のようなイメージで過ごしましょう。 5分でも10分でもいいので、目を閉じて昼寝をするのもおすすめ。とにかく心身ともに“温存”のときだと考えてください。 また、ぜひ取り入れてほしい習慣のひとつが、冬の日光浴です。太陽の光を浴びることで交感神経が刺激され、自律神経のバランスがととのい、しっかりとエネルギーが湧き上がってくることでしょう。
◆中医学的 大寒の旬のもの ・旬の食材1 鮭 シーズンを通して出回る魚ですが、鮭の旬は「秋鮭」とも言われる通り、秋から冬。 身体を温めて、胃腸の調子をととのえる力を持っています。また、気や血を補い疲労を回復させ、身体を元気にしてくれるので、もっとも寒い大寒の時期にぜひ食べてほしい食材です。 おすすめの食べ方は、鮭のホイル焼き。冬場にピッタリの玉ねぎ、エネルギー補給剤のえのきやしめじ、舞茸などを添えれば、まさにパワーフードな1皿の完成! ホイル焼きならフライパンも汚れず手軽です。 ・旬の食材2 牡蠣(かき) 寒熱のかたよりがなく、潤す性質を持つ牡蠣も、この時期に取り入れたい食材のひとつ。牡蠣(真牡蠣)は11月頃~春先が旬です。 寒さで負担のかかっている腎の働きを高めて身体を元気にするだけでなく、美肌にも効果あり。また、精神安定作用があるので寝つきを良くしてくれますよ。できれば生ではなく、蒸すなど加熱して食べるようにしてください。 ・旬の食材3 ニンニク 身体を温めて血流を促してくれるニンニクは、寒い時期の疲労回復食材としてピッタリ。そのままホイル焼きにしても美味しいですし、先ほどの鮭のホイル焼きにスライスしたものを散らしてもオッケー! ニンニクや生姜はチューブも便利ですが、添加物が多いので、できるだけ生のものを使うようにしましょう。 ※本稿は、『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
櫻井大典,土居香桜里