【MLB】メッツ・千賀滉大がメディア対応 「とても悔しい気持ちが強い」 戦列復帰の見通しは立たず
日本時間5月28日、右肩の故障で長期離脱中の千賀滉大(メッツ)がメディアの取材に応じ、今後の見通しなどに言及した。戦列復帰のめどについて「自分自身、どういうような状況なのかっていうところがわかっていないので、とにかく本当に1つひとつ、一歩一歩進みながらっていうふうになるので、ここに合わせてみたいなことはできないのが現状じゃないかなと思います」とコメント。「とても悔しい気持ちが強いです。みんなの戦う姿を見ていると、早くプレーしたいなという気持ちになるのは間違いないと思います」と素直な心境を語った。 ここ数週間、メッツのカルロス・メンドーサ監督は千賀について「変則的なリハビリ患者」と語っている。千賀はアスリート自身が自分でリハビリのプロセスを決められるという日本の文化に慣れており、球団関係者によると、メッツもそれを千賀に許容しているようだが、球団主導でリハビリのプロセスを決めていくことも多い米球界の常識からすれば、千賀のような存在は異質なものに見えるのかもしれない。メッツは当初、千賀が5月下旬に復帰することを期待していたが、千賀のリハビリは想定されていたほど順調には進んでおらず、戦列復帰の見込みは立っていないのが現状だ。 ただし、メンドーサ監督は「考え方の相違はないと思う」とコメント。「彼がスプリング・トレーニングで最初に右肩を痛めたとき、我々は計画を立てた。でも、彼がリハビリを進めて投球を再開すると、メカニクスの問題が浮上したんだ。さらに上腕三頭筋の故障というアクシデントもあった。考え方の相違があったかと言われると、特になかったと思う。ただ、彼はユニークなケースなんだ」とあくまでも予定していたリハビリの計画が順調に進まなかっただけであることを強調した。 千賀の現状を考えると、前半戦のうちに復帰できる可能性は日を追うごとに低くなっている。千賀はメッツと5年7500万ドルの契約を結んでいるが、最初の3年間で400イニング以上投げた場合、3年目終了後にオプトアウト(契約破棄)の権利を得られる。昨季は166回1/3を投げ、今季と来季で233回2/3を投げれば条件をクリアできるが、離脱が長引けば長引くほど、その条件の達成は困難になるだろう。 メンドーサ監督は「彼はチームに貢献できないことにフラストレーションを溜めていると思う。彼がチームに貢献したい気持ちを持っていることは知っているからね」と千賀の心境を思いやった。