地元児童らが守るカタクリの群生地、かれんな花が見ごろ/長野市
THE PAGE
長野市の市街地西部にある旭山(標高785メートル)の山ろくに今年もカタクリの群生地の花が一斉に咲き、多くの人が訪れています。この群生地は、近くの市立加茂小学校の児童会や地域の住民が10数年前から看板の整備などをしながら守ってきました。市民のほかにはあまり知られていない隠れ里の雰囲気もあって、静かなカタクリ人気が広がっています。
児童が「カタクリを大切に」看板など整備
群生地は山ろくの傾斜が緩くなった所に学校の校庭ほどの広さで広がっています。淡い紫色の花が日光を浴びて風に揺れ、訪れた人たちを楽しませています。千曲市から来た2人の女性は「ちょうど見ごろでよかった。かわいいですね」。カメラでじっくりベストショットを狙う中年男性らもいました。
加茂小学校の児童会は毎年春になると一帯のごみを拾ったり落ち葉を掃くなどして環境整備に努めてきました。案内標識も整備し、「カタクリを大切にしてください」と呼び掛けています。地元の住民らも群生地の周囲にロープを張るなど協力してきました。
群生地は市街地から歩いて行ける里山にあるため長野市民に長い間親しまれてきました。3月下旬から4月中旬ごろまで花を楽しめます。9日と10日には地元の新諏訪町カタクリ愛好会の主催で「カタクリまつり」を開き、野外コンサートなどを開催。中部電力の協力で群生地に近い同電力里島水力発電所の見学会も予定します。 群生地はJR長野駅からタクシーで15分、歩いて40分ほど。群生地入り口にある駐車場は狭いため駐車できるのは数台です。
--------------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者を経てライター。この間2年地元TVでニュース解説