小倉智昭さん死去 宮根誠司はテクニックや知識の深さに感心「アドリブ力、知識の深さ…何でもいける」
フリーアナウンサー宮根誠司(61)が10日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜後1・55)に生出演し、9日に死去したキャスターの小倉智昭(おぐら・ともあき)さんを追悼した。 【写真あり】10月に集まったばかり…古市憲寿氏や伊藤利尋アナらと自宅で笑顔の小倉さん 小倉さんは9日午後3時8分、膀胱(ぼうこう)がんのため都内の自宅で死去した。77歳。99年から22年にわたり、フジテレビの朝の情報番組「とくダネ!」キャスターを務めた。 小倉さんは東京12チャンネル(現テレビ東京)でアナウンサーを務め、フリーに転身。「1秒間に18文字を読める男」という、超絶技巧の話し手だった。 宮根は「毒舌と言われますけど、僕らは小倉さんのテクニックというか、すごいなと思ったのは、何でこんなに軽妙に、的確に、簡潔にしゃべれるんだろうと」と、小倉さんの技術力に脱帽。「大先輩の小倉さんを意識せざるを得なかった。テクニック論で“ああ!”と思いながら毎朝、『とくダネ!』を拝見していました」と打ち明けた。 11年の東京マラソンの中継でダブル司会として共演したのが、最初の出会いだったという。「小倉さんってテレビを通すと、どっちかというと近寄りがたいというか、先輩だし、怖いのかなと思うんですけど、凄くフランクに優しく接して下さいますし、何を言ってもフォローして下さいますし」と明かした。 それをきっかけに後日、小倉さんのラジオ番組に呼ばれたことがあったという。「この後ですか、“俺のラジオに来て”と言われて、『ミヤネ屋』が終わって、ニッポン放送ですよね。“僕は何をしゃべればいいんですか?”って。“いや、来てくれるだけでいいんだよ”と」。スタジオに着くと、驚きの光景が広がっていたという。「ホワイトボードに30項目くらい、いろんな言葉が書いてある。その時の時事ネタも含めてだと思うんですけど、“この中で、しゃべりたいのをしゃべろう、君が”と。“僕はじゃあこれで”と言って、2人でフリートークしたのを覚えています」。テーマだけを決めて、あとは本番勝負。「その時の小倉さんのアドリブ力、知識の深さ…何でもいけるという」と、驚きの経験を振り返った。 小倉さんは2016年5月に膀胱がんを公表。同月に内視鏡手術でがんを切除したが、全摘はしなかった。病状は進み、18年夏、生放送直前に膀胱から大量出血。同年秋に全摘手術を受けた。その後、21年秋に肺転移が見つかり、23年には腎盂(じんう)がんと診断され、左の腎臓の全摘手術を受けた。入退院を繰り返しつつ仕事にも励んでいたが、11月には骨盤や腰椎、髄膜にも転移が見つかり、今月に入り体調が急変した。葬儀は家族葬で行い、後日「お別れの会」を予定している。