山中崇史、劇団の先輩・六角精児は「本当にいい先輩」 『相棒』で遅刻した時…みなの前で「わざと怒ってくれた」
主演舞台で泥酔して記憶がない男に
劇団扉座の看板俳優として多くの舞台に出演してきた山中さん。2024年6月6日(木)~16日(日)まで、座・高円寺1で劇団扉座第77回公演『ハロウィンの夜に咲いた桜の樹の下で』(作・演出:横内謙介)に主演する。 ――今回のお芝居はどんなお話ですか? 「異常気象の影響で桜が咲いてしまったハロウィンの夜。人生の転換期を迎えた50代男性が泥酔するほど飲んでしまい、翌朝目が覚めると昨夜の記憶が一切ない。見慣れぬものが散乱した部屋、見知らぬ人が次々訪ねてくるという、シチュエーションコメディに謎解き要素も加わったちょっと不思議でホロっとくる物語です」 ――山中さん演じる主人公は、泥酔して記憶がなくなっているのですか? 「そうなんです。その記憶を取り戻していく話です。横内さんの作品というのは、若い頃はみんなが寝静まるくらいの夜に物語が始まって、朝日が登るとともに物語が終わる話が結構多いんですけれど、この話は朝10時ぐらいから始まって昼前に終わるみたいな話なんです。 だけど、昔の横内さんが書いていた話の雰囲気を持っているなって僕は思っていて。何かちょっと懐かしい感じがします」 ――今、お稽古の真っ最中だと思いますが、どんな感じですか? 「少人数ですがにぎやかに楽しく、創意工夫しながら稽古に励んでおります。僕はほぼ出ずっぱりで、場面転換なし暗転なしの作品のため通し稽古はヘトヘトになります。僕はセリフを覚えるのが遅いので、早く覚えなきゃいけないなと思っているところです」 ――劇団では後輩の方も結構いらっしゃると思いますが、劇団での山中さんはどんな感じですか? 「どうなんでしょうかね。若い頃は嫌われていました(笑)。後輩が慕ってくれているかどうかはわからないですけど、僕的には先輩や後輩と一緒に芝居をやっていて楽しい。お互いに信頼できている仲なので、そういう関係の中で物語を作っていくというのは、やっぱり楽しいですよね。 そういう場がある俳優って幸せだなと思いますよ。そういう場を持ってない俳優もいっぱいいますし、どっちがいいではないんですけれど、僕は自分のことを知ってくれていて、僕も信頼している仲間がいるなかで、一緒に創作活動ができる。そして、作った作品をお客さんに見ていただけるというのは幸せだなと思いますよね」