シリア反体制派、政府軍に大規模攻撃 2020年以来の衝突再燃
(CNN) シリア反体制派が同国西部アレッポで、政府軍に対する大規模攻撃を行った。自由シリア軍の関係者や地元住民が明らかにした。大規模衝突の再燃は2020年以来だった。 反体制派は27日、テレグラムを通じて「侵攻の抑止」と位置付ける攻撃を発表。シリアのアサド政権による砲撃に対抗したと主張した。 反体制派は戦略的要衝のウルムアルスグラやアンジャラを含む13の村落と、アレッポ西部にある政府軍の最大の基地を掌握したと主張。この攻撃で政府軍や民兵の37人が死亡したとしている。 シリア反体制派と政府軍の大規模衝突は、ロシアとトルコの仲介で停戦合意が交わされた20年3月以来だった。 反体制派の軍事作戦司令部はCNNに対し、「アサド軍とイラン民兵との激しい戦闘」を経て、ウルムアルクブラの街を解放したと語った。ウルムアルクブラはアレッポ市から約20キロに位置している。 反体制派の報道官は後に、アレッポ東部のナイラブ空港でヘリコプターを狙って精密照準攻撃を行ったと述べた。 SNSに出回った映像には、アレッポ西部の田園地帯から煙が上がる様子が映っている。アレッポ市近郊の複数の集落で活動する反体制派の部隊も見える。アンジャラ村で、この村の出身だという戦闘員が祈りをささげて喜ぶ姿を映した映像もあった。CNNはこうした映像の信憑(しんぴょう)性を確認できていない。 シリア国営メディアは今回の衝突について報じていない。政権寄りのメディアは、場所などの詳細を伝えないまま戦闘に言及したところもあった。 アレッポ市内の政権側が掌握する地区の住民は、富裕層が多いニューアレッポ地区の住民は、衝突を恐れて別の場所へ避難を始めたとCNNに語った。