「トイレに座るだけで健康状態が分かる世の中に」元プロサッカー選手・鈴木啓太が語る“腸内環境”の大切さ
――起業してからここまでの道のりを振り返って、ご苦労はありましたか? 「起業してからは、まさに苦労の連続でした。最初はアイデアが浮かんで“さあ、やる! 以上!”という感じでしたが、小さい規模でどうインパクトを残して、どう人に興味・関心を持ってもらい、どうやって人を巻き込んでいくのか。この小さい未来をつくっていった先にどんな世界が待っているのか、それを伝えていくことがものすごく重要なんですよね。 でも現実問題として、そこにはお金がないし、熱量だけで事業は進まない。そして事業に必要なメンバーもフェーズによって変わってくる。組織を構築すると同時にプロダクトを磨き続けなければならない…どこかがうまくいってもどこかが足りていない、事業はその繰り返しです。だからずっと大変で、楽な時はないんですけど、私の場合はその大変さを超える“こういう世界を実現したい”というワクワクの方が大きい。そうでなければやっていられないですよね」 ――会社を経営するにあたって、鈴木さんが大切にしていることは? 「本当にいい組織、理想的な会社は、指示がなくてもプロジェクトごとに集まって勝手に進んでいきます。そういう自主性みたいなものがあったらいいなとは思いますが、ある程度“こういう風にやっていくんだ”ということは上の人間が決めなければならない。そしてその重要な意思決定のもと、各セクション、個々が最大限のパフォーマンスを発揮する。 会社の意思と社員が何を求めて生きているのかというところをすり合わせて重なる部分が“やり甲斐”につながっていくのかなと思っています。会社の理念や押しつけだけではなく、個人としっかり向き合ってやっていくことが大切なのではないでしょうか」 ――最後に「AuB」としての展望、“こういう世の中に変えていきたい”というテーマがあれば教えてください。 「私たちは“すべての人をベストコンディションに。”というミッションを掲げて活動しています。自分の目的、例えば“幸せに生きる”ということは、健康であることの上で成り立っています。健康であることの大切さを失って気づく世の中から、失う前にアラートを鳴らせる世の中に変えていきたい…それが私たちの目標です」 【鈴木啓太 プロフィール】 1981年生まれ、静岡県出身。高校卒業後、2000年に浦和レッズへ加入し、2009年より3年間キャプテンとしてチームを牽引。2006年にオシム監督が日本代表に就任すると日本代表に選出され、オシムジャパンとしては、唯一全試合先発出場を果たす。 2015年に現役を引退後は、実業家に転身して「AuB(オーブ)株式会社」を設立。 自身の経験から腸内細菌の可能性に着目し、「すべての人を、ベストコンディションに。」を目標に掲げ、アスリートの腸内細菌の研究成果より、ヘルスケア、フードテック事業を行っている。
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